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2024/01/16
第一次産業である「農業」と「AI・IoT・ロボットなどのデジタル技術」を結び付けた農業DXの取り組みが始まっています。
私たちにとって「食べること」は生きていくうえで欠かせないことです。
今後、安定した食料供給を続けていくためにも、生産・流通・小売り・消費者・行政といった農業にかかわる全てをデジタル化していくことが重要だと言われています。
今回の記事では、「農業DXとは?」「農業DX構想とは?」「農業DXの現状と課題」「農業DXの推進ポイント」について詳しく解説していきます。
課題解決に向けた農業DX事例も併せて紹介していきますので、ぜひ参考にしてください。
農業の課題と立ち向かう農業DXとは?
農業DXとは、農業の生産性だけでなく、流通や小売り・消費者など、農業にかかわる全てに対し、AIやIoTなどのデジタル技術を活用して、食の安定供給を目指す取り組みを指します。
例えば、従事者の高齢化が進み、後継者不足が課題となっている生産現場では、ロボットや自動運転技術を搭載した農業機械などを利用することで、少人数でも大規模な農場運営が可能です。
また作付けや収穫時期は、長年の経験に基づいて行われてきましたが、さまざまなデータを集めて可視化、AIによる予測を活用することで、生産性の向上が期待できます。
世界的に気候変動が進み、農作物の収穫量が減ってしまうことが懸念されています。
日本でも食料自給率を上げるためのデジタル化推進が必要とされており、なかでもロボットやAI、IoTなどの技術を活用したスマート農業への注目は高まっています。
農林水産省発表の農業DX構想とは?
農林水産省でも農業のDX化を推進しています。それが「農業DX構想」です。
農業DXの目的と意義は「デジタル技術を活用して効率の高い営農を実行しつつ、消費者ニーズをデータで捉え、消費者が価値を実感できる形で農産物・食品を提供していく農業の実現」です。
日本の食を支える農業者は、7割が65歳以上だと言われています。
そして彼らの培っていた農業を引き継ぐ人材の確保には至っていません。
つまりこのままでは食料の生産量が落ち、私たち消費者が必要としている供給量が得られず、食糧不足を引き起こしかねない状況なのです。
この問題を解決するために、デジタル技術の力を活用するのが「農業DX構想」です。
わかりやすく言うと、デジタル技術を導入することで、少ない人でも農業生産性を高めていく、それが農林水産省が目指している農業DXになります。
日本が直面している農業DXの現状
もちろん、すでにこの農業DXを取り入れているところはあります。
2023年2月に発表された「DX白書2023」によると、農業・林業でDXを実施していると答えた企業は45.4%に上っています。
この数字はほかの業種と比べても高く、農業従事者はDX化について強い関心を持っているといっても過言ではありません。
では具体的に、どこで、どのくらい進んでいるのか解説していきます。
日本の農業DXの現状①生産現場
生産現場で進められているのが「スマート農業実証プロジェクト」で、全国148地区で導入されています。
具体的には、遠隔操作や自動走行を装備した農業機械やドローンを使った農業実証実験の実施です。
農薬散布をドローンで行い、時期を迎えた作物は自動収穫ロボットで収穫、収穫された作物の選果や箱詰めを別のロボットが担う、今まで属人的な生産体制だった農業を、少ない人数でもまわせるような取り組みが試験的に導入されています。
日本の農業DXの現状②農村地域
農村地域で行われているのは、地方と都市を結ぶ人材のプラットフォームです。
農業に興味があったり、農村地域へ行ってみたい若者と、人手不足に悩む農村をマッチングアプリでつなぎ、“お手伝い”してもらうサービス「おてつたび(株式会社おてつたび)」は、利用者が増えつつあります。
また農林水産省が公開している「INACOME(農林水産省)」は、後継者不足に悩む農家の事業継承プラットフォームとしてさまざまな取り組みをしています。
日本の農業DXの現状③流通・消費
消費に関しては、農業者と消費者が直接やり取りして販売・購入できる通販サイトへの取り組みが進められています。
例えば「食べチョク(株式会社ビビットガーデン)」は、市場やスーパーを介さずに直接生産者から消費者へ届く仕組みで、収穫から最短で24時間以内に鮮度のいい食材が届くサービスとして人気です。
このシステムには、生産者と消費者が直接やり取りできる機能がついており、おすすめのレシピを聞いたり、生産者へ直接お礼を伝えられるなど、「顔」の見えるサービスが魅力といえるでしょう。
一方、流通に関しては未だDXへの取り組みは進んでいないのが現状です。
日本の青果流通は、ほとんどが市場流通によって売買されているため、「大規模卸売市場 → 小規模卸売市場 → 小売店 → 消費者」といった仕組みは、時間や輸送コストがかかり、鮮度も低下するといった問題を抱えています。
しかしながら、市場流通にかかわるステークホルダーの課題などにより、農業の流通DXはなかなか進んでいないのです。
日本の農業が解決すべき農業DXの課題
農業の課題は、ずいぶん前から指摘されていましたが、コロナ禍でサプライチェーンが分断されたことにより、より課題が浮き彫りになりました。
ここからは、日本の農業が解決すべき農業DXの課題について詳しく解説していきます。
農業DXの課題①デジタル化・技術活用が国全体及び農業分野で遅れている
日本は海外と比較すると、国全体のデジタル化が遅れています。
そこに加え、農業分野では生産や出荷に関する処理を、いまだ紙で行っていることがほとんどです。
ITになじみのない高齢の農業従事者が多かったり、“せり”など慣習を重視した現場が好まれたり、一概にデジタル化を推し進めることが難しいのが農業分野です。
また自動運転のロボット機械を導入するには、ある程度の規模の農場であることが必要となります。
段差の多い棚田や、でこぼこした畑地などは機械走行が難しく、なかなかデジタル化が進まない要因ともいわれています。
農業DXの課題②社会経済及び農業の活動が停滞している
コロナ禍による外出制限や自粛ムードにより、経済活動は停滞しました。
それ以降も急激な物価高などにより、消費者のニーズは冷え込んだままです。
外食や観光需要に恩恵を受けていた農業分野は、今後食生活の変容にあわせた対応を迫られています。
農業DXの課題③行政運営が非効率である
農業DXが進まない原因の一つに、行政運営の非効率が指摘されています。
農業DX構想を掲げる農林水産省自体のデジタル化が進んでいないのです。
例えば、各種給付金申請や支払いは、書面での提出が求められていたり、行政への申請は対面が前提であったり、アナログ対応から脱却ができていません。
ほかにも申請時に複数の窓口に行かなければならないなど、早急に行政のデジタル化を進める必要があります。
農業DXの課題④デジタルインフラの確保が必要である
リモートワークや遠隔診療など、都市部では通信インフラの整備が格段に進みました。
しかし農村地域のインフラ整備は不十分で、スマート農業を推し進めるには、さらなるインフラ整備が必要です。
とくに通信インフラや自動走行に向けた土地整備、位置情報取得のための基地局整備など、農業地域のインフラ整備を進めなければ、農業DXのさらなる推進は難しいでしょう。
課題解決に向けた農業DXを推進するポイントとは
課題が山積する農業DXですが、課題解決に向けたいくつかのポイントを抑えることが大切です。
農業DXを推し進めるにあたって意識すべき4つのポイントを紹介します。
農業DX推進ポイント①アジャイル手法
システム開発などで耳にする「アジャイル」は、農業DXにおいても有効です。
アジャイルとは「素早い」「機敏な」という意味で、ビジネスシーンでは「状況の変化に素早く対応すること」として用いられます。
農業DXでは、大きなプロジェクトをまず小さなステップに分け、優先度の高い小さな課題を解決し、それを繰り返すことで大きなプロジェクトを成功に導いていきます。
農業DXは市場の変化や技術進歩に柔軟に対応していく必要があるため、こうしたアジャイル手法が有効です。
農業DX推進ポイント②データの活用
農業では、いままでの作物育成データや気象データ、市場動向など多くの情報が蓄積されています。
これらの膨大なデータを収集・分析して活用すれば、生産性や効率性の向上が期待できるでしょう。
あらかじめ市場動向を読むことで、過剰生産や作物の供給不足を防ぐことも可能です。
農業DX推進ポイント③UI/UXへの理解
農業機械の自動化は、操作性が重要なポイントとなります。
誰でも直感的に操作できるUI/UXといったインターフェースは、今まで馴染みのなかった農業者がデジタルツールを受け入れるために効果的で、幅広い層に農業DXを浸透させるために有効な手段です。
農業DX推進ポイント④農業・食関連産業以外の分野とのパートナーシップ
DXの実現は、今までとは異なる改革の実現が重要です。
「農業 × テクノロジー」「農業 × 金融機関」など、農業や食料関連分野以外の業種との取り組みを進めていくことで、よりDXを加速していくことができるでしょう。
農業DXの課題解決とDX事例
では農業DXを導入したことでどのような課題が解決できたのか、実際のDX事例を紹介していきます。
農業DX事例①米の超低コスト生産を実現
広大な水田を管理するためには、人手が多くかかり、人件費がかさむといった課題を抱える農家は少なくありません。
しかしながら農業DXの導入で、全国平均の約半分という超低コストで、米の生産を実現させた農家もあります。
スマートフォンで遠隔操作ができる自動給水システム・稲の生育状況を可視化できる圃場管理システム・自動運転田植え機やトラクターなどのデジタル技術を活用し作業を効率化、結果として米の安定供給や生産コストの大幅削減を実現させました。
農業DX事例②水門の自動管理で、水稲の効率と生産性を向上
地方では農業者の高齢化によって手放した田んぼを、複数人で管理・作付け運用している例が多くあります。
こうした田んぼは離れた場所に点在していることも多く、水管理のために毎日何回も現地に足を運ぶことが負担となっています。
そこでスマート農業を導入し、水管理システムのデジタル化に着手、タイマー機能と水位センサーを組み合わせたスケジュール設定を可能にしたことで、現場に行かなくてもスマートフォンを利用していつでもどこからでも水門の管理を可能にしました。
また適切な水管理ができるようになったおかげで、雑草が生えにくくなり生産性の向上にもつながっています。
農業DX事例③消費者への直接販売を可能にする仕組みの導入
生産者から消費者へ、直接販売できる仕組みが広がっています。
「食べチョク」は、生産者から直で消費者に届けるオンライン直売所です。
中間業者を介さない販売方法なので、「新鮮でおいしい食材が届く」「市場に出回らない希少価値のある食材が出品されている」など、消費者にとってもメリットが大きい産直販売です。
スーパーで売られている食材では、「作ったのは誰か」知ることは難しく、消費者の声を生産者に届けることができませんでした。
「食べチョク」には消費者が生産者と直接やりとりできるツールが搭載されており、消費者が「美味しかった!」とお礼を言うことも可能です。
また生産者にとっては、直接消費者と接して販売する機会を設けられているため、こだわりの農法でつくられた食材の魅力を伝えたり、おすすめのレシピを紹介したり、コミュニケーションをとりながら栽培や飼育に取り組む楽しみがあります。
農業DX事例④農家向けの経営分析サービスの開発
農業DXは、農家の労働環境にも大きな変化をもたらします。
例えばハウス内で栽培を行っている農家は、ハウス内の環境を保つために、一日に何回もハウスに足を運びます。
そこでハウス内を快適に保つ環境制御システムを導入、気温の上昇や湿度などに合わた自動潅水や天窓の開閉が可能になり、作業時間の大幅な短縮を実現しました。
短縮できた時間を、誘引や葉かき、出荷調整作業などほかの作業に充てることができるようになり、労働時間の改善、収穫量の増加や品質向上へつながっています。
農業DX化をご検討の方はMabuhayTechへ
高齢化が進む農業はDXを導入することによって、大きなメリットが期待できます。
例えばロボットや自動運転機械の導入で、少人数でも大規模な農場運営が可能になったり、AIによるデータ収集や解析により、収穫量を増やしたりすることが可能です。
こうした農業DXは、今後日本の安定した食料供給を支える力となるでしょう。
また流通や消費に関するDXが進めば、生産者と消費者が直接「顔」をみてコミュニケーションをとったり、鮮度が高くておいしい食材をスピーディーに食卓へ届けることも可能です。
MabuhayTechでは、農業DXを進めるためのシステム開発を請け負っています。
現在日本では、システム開発を進めるIT人材が不足しており、DX化を進めたくてもできないといったことが起きています。
MabuhayTechはオフショア開発国として人気のあるフィリピンに拠点を置き、現地の優秀なITエンジニアを雇用してシステム開発やIT人材派遣を行っている会社です。
農業は市場の変化へ柔軟に対応していくことが重要で、小さなDXから始めていくのに適しています。
どのようなことができるのか?何から始めればいいのか?そんな悩みを抱いている方は、まずはMabuhayTechにご相談ください。
一緒に農業の未来について考えていきましょう。
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2024/01/09
多くの問題を抱える物流業界では、現在DX(デジタルトランスフォーメーション)を取り入れた改革が進められています。
今回の記事では、「物流DXとは」「物流DXの現状と課題」「物流DXによって実現できること」などについて詳しく解説していきます。
実際に、物流DXを導入した企業の取り組みについても紹介していますので、物流業界のDX化に興味がある人は参考にしてみてください。
物流業界の課題と向き合う「物流DX」とは?
物流DXとは、機械化・デジタル化を通じて、物流のこれまでのあり方を変革することを指します。
物流業界は今、いくつもの深刻な課題を抱えています。
EC市場が拡大を続けるなか、物流の必要性は年々高まっており、課題解決のためにDXの推進が求められているのです。
国土交通省では特に、「物流分野の機械化」と「物流のデジタル化」のふたつを物流DXの大きな目的として捉えています。
具体的には、トラックの隊列走行やドローン配送を取り入れたコストを抑制した自動化、伝票業務の電子化や配車管理のデジタル化などの業務の効率化があげられます。
物流業界で推進すべきDXの取り組みは、川上から川下までのオペレーション改善や働き方改革など、幅広く求められているのです。
物流DXの現状と課題
物流業界は、近年深刻な労働力不足となっています。
さらに新型コロナウイルスの感染拡大によるEC市場の急拡大もあり、宅配便の需要は右肩上がりです。
なぜ物流DXが急務となっているのか、それぞれの課題について解説していきます。
物流DXの現状と課題①トラックの積載効率の低下
EC市場の拡大による、個人宅への配送増加は、トラックの積載効率低下を招いています。
トラックには最大積載量が設定されていますが、最大積載量に対してどのくらいの荷物を運んだのかを算出したものが積載率です。
単純に、最大まで積めば100%、何も載せなければ0%となります。
ネット通販の普及により、小口の宅配貨物は1.5倍に増えました。
貨物数は増えているにもかかわらず、小口であるため積載効率は下がっており、2020年度の営業用トラックの積載率は、約38%にまで落ち込んでいます。
トラックの積載効率低下は、企業の利益減となるだけでなく、排気ガスの排出問題などにも影響を与えるため、なるべく最適化することが必要なのです。
物流DXの現状と課題②再配達による非効率化
個人宅への配送が増えたことで、再配達による業務効率の悪化が顕著になっています。
国土交通省のサンプル調査によると、2022年10月の宅配便再配達率は約11.8%、調査を開始した2017年の15.5%よりは減少しているものの、いまだ高い再配達率といえるでしょう。
CO2排出量の増加やドライバーの長時間労働など、再配達による非効率化は、物流業界の深刻な課題のひとつです。
物流DXの現状と課題③EC利用急増に伴う商品管理の複雑化
物流業界で急成長を遂げているEC物流は、数多くの課題を抱えていると言われています。
そのひとつが商品管理の複雑化です。
EC物流で扱うアイテムは数多く、倉庫内の管理スペースが細分化されます。
サイズやカラー展開が豊富なアイテムでは、ピッキング作業も難しくなり、手間やコスト増が深刻です。
また一般消費者向けのEC物流では、ひとつのミスが与える影響が大きくなってしまうといった課題もあります。
注文者に誤った商品が届いたり、あて先を間違えたことによる個人情報の流出などの問題も考えられ、より発送業務を慎重に進める必要があるのです。
物流DXの現状と課題④配送ドライバーなどの人手不足
物流業界では、配送ドライバーなどの人手不足に拍車がかかっています。
物流業界の労働時間は、全産業の平均労働時間より2割長く、年間賃金は全産業平均より1割~2割ほど低いのが現状です。
こうしたことから、ドライバーの職に就く若い世代の減少、現存しているドライバーの高年齢化が進んでいます。
また、働き方改革における時間外労働の問題、いわゆる「2024年問題」が与える影響は甚大です。
「2024年問題」とは、2024年4月から配送ドライバーの時間外労働の上限規制が設けられ、ドライバーの労働時間が短くなります。
今よりもっと人手不足が心配されており、「必要な時にモノが届かない」「宅配サービスの当日・翌日発送が難しくなる」「生鮮食材が手に入りにくくなる」など、今までの物流サービスが受けられなくなる可能性も指摘されています。
物流DXの現状と課題⑤燃料などのコスト高騰
近年、ガソリンなどの燃料価格が大幅に高騰しています。
燃料価格の高騰は、物流業界の経営悪化に直結します。
トラック運送業界では「燃料価格が1円上がると、業界全体で約150億円負担が増す」と言われており、近年における急激な燃料価格高騰は、かなり経営を圧迫しているのです。
物流DXによって実現できること
配送ドライバーなど人手不足、複雑な商品管理、非効率な再配達など、多くの課題が山積する物流業界ですが、DX化を実現することでどのような改善が期待できるのでしょうか。
具体的に解説していきます。
物流DXで実現①倉庫の空きスペース最適化
初めに、物流DXの導入によって倉庫管理の効率化が図れます。
今までは人の手によって在庫管理してきたものを、DXの導入によって一括管理が可能となり、空きスペースを最適化し、倉庫内の稼働率を上げることが可能です。
物流DXで実現②商品管理のデジタル化
商品管理のデジタル化は、入出庫作業や検品作業を短時間で行えるようになります。
バーコードやICタグによる在庫管理は、入力工数を減らすだけでなく、入力間違いなど人の手によるミスを減らすことにもつながります。
またDXで管理されたデータは、出荷時などにも活用が可能です。
自動認識技術「RFID」は、ICタグの情報を非接触で読み取り、集めたデータをクラウド上で管理・活用できるようになります。
物流DXで実現③業務の自動化
人手不足に悩む物流業界では、DX化することで業務を自動化することが可能です。
例えば、AGV(自動搬送ロボット)で倉庫内の商品移動することで、ピッキング業務の負担軽減を図れます。
ほかにも、従来は人の手によって配車業務を行っていましたが、受発注システムをクラウド上に構築し、配車業務を自動化することで、配車がスピーディーとなり、繁忙期のオーバーブッキング防止につなげられます。
物流DXで実現④顧客情報や配送情報のデータ化
顧客情報や配送情報のデータ化は、再配達削減に役立つデータです。
例えば、過去の配送履歴や顧客の不在情報をデータとして取り込めば、次回の配送時の再配達を避けるために役立てられます。
また発送時に顧客データを利用することで、誤発送防止につながり、第三者へ個人情報が洩れるのを防ぐことができます。
物流DXで実現⑤配送の効率化
物流DXは配送の効率化を図ることもできます。
多くの業界でAIやIoTなどデジタル技術が活用されていますが、物流業界でも利用可能です。
例えば、動態管理システムと配線管理システムを連携させることで、運送車両の現在地や配達状況を即座に確認することができ、管理者が速やかに配送ルートを指示することが可能になります。
またAIによるデータ分析を導入すれば、天候や工事・事故などによる道路情報に合わせた最適ルートを割り出し、効率よい配送につながります。
物流DXで実現⑥労働環境の改善
配送ドライバーや倉庫内作業員など、従業員の労働時間を可視化するシステムの導入は、労働環境の改善につなげられます。
システムの導入で、長時間労働や負荷が集中している従業員の把握などが可能になり、労働環境改善につなげることが可能です。
物流業界の課題解決・物流DXの事例
実際に物流DXを導入している企業を、事例を交えながら紹介していきます。
物流DX導入企業①株式会社日立物流
株式会社日立物流は、3PL(ロジスティクス機能を担う物流業務)を中心に成長を遂げている企業です。
顧客価値や社会価値につながる新しいビジネスモデルを、DXで創出しています。
具体的には、長時間労働や健康状態に問題のない場合でも起こり得る漫然運転を予防するシステム(「SSCV-Safety」)の開発・導入に取り組みました。
実際「SSCV-Safety」の導入により、漫然運転に起因する事故をゼロにし、重大な事故発生の一歩手前であるヒヤリハット件数も、94%減少という効果を上げています。
安全運転を徹底することで、エコドライブにつながり、燃費向上、車両整備費の削減など、コストダウンにもつながっています。
物流DX導入企業②日本郵船株式会社
日本郵船株式会社は、AIを用いて100隻を超える自動車専用の輸送船運航スケジュールを最適化し、安全で効率のよい船舶運航を実現させました。
具体的には、毎時の詳細な運航状況や燃費データを船上と陸上で共有し、最適な運航かつ省エネ運航に役立てています。
ほかにも船内作業における2,000ものチェック項目をデジタル化、タブレットに入力することで異常検知などを判断できるようにし、乗組員の負担軽減に努めています。
物流DX導入企業③SGホールディングス株式会社
SGホールディングス株式会社は、ベンチャー企業や異業種といったパートナーアライアンスと連携を図り、物流 × ITのシステム構築を行っています。
取り組みひとつ目は、宅配便では運べない大型荷物や特殊貨物の輸送など、荷物とドライバーをマッチングするTMSプラットフォームを構築し、あらゆる「運ぶ」の総合プロデュースを展開していくDXです。
次世代型大規模物流センター「Xフロンティア」では、自動棚搬送ロボットやロボットストレージシステムを導入、約50%の省人化を実現し、人手不足解消といった課題解決につなげています。
ほかにも、伝票情報デジタル化とAIによる配送ルート最適化は、倉庫内業務の効率化だけでなく、新人ドライバーの負担軽減やドライバー不足の解消が期待される取り組みです。
物流DX導入企業④ヤマトホールディングス株式会社
宅配大手のヤマト運輸を傘下に持つヤマトホールディングス株式会社は、DXを積極的に取り入れている企業です。
そのひとつが「ECエコシステムの確立」です。
ヤマト運輸はECサイトで商品を購入した際の個人宅配を多く取り扱っています。
そこで個人間取引の宅配サービス「EAZY」を導入し、購入者が受け取り方法を自由に選べるサービスを展開しています。
受け取り方法は「対面」のほか、「玄関前」「メーターボックス」「車庫」など置き配もあり、荷物が届く直前まで受け取り方法の変更が可能です。
利用者の受け取り要望に対応したDX化は、顧客満足度をアップさせるだけでなく、再配達などドライバーの負担軽減にもつながっています。
物流DX導入企業⑤日本通運株式会社
日本通運株式会社では、社内向け業務システムの開発・保守に着手し、手入力で行っていた業務日報の入力業務のデジタル化に成功しました。
従来、ドライバーの運転日報やアルバイトの勤務日報は、本人が紙に手書きで記入し、それを受け取った事務系社員がExcelに毎日手入力するといった作業が取られていました。
運転日報の受け取りが翌日になることも多く、月末〆作業では「間に合わない」「誤入力が増える」といったことが問題だったのです。
そこでAI-OCRによる自動読取を活用し、自分たちでデータ化する「DX Suite」を導入。
年間6万時間弱の事務作業を削減することができ、ヒューマンエラーによる入力ミスの低減、業務フローの見直しにつながりました。
物流DX化をご検討の方はMabuhayTechへ
多くの問題を抱える物流業界では、DX改革が急務となっています。
近年、EC市場は急成長しており、今後ますます物流の必要性は高まっていくことは確実です。
しかしながらドライバー不足、積載効率の低下、再配達による負担増など、目の前には課題が山積しています。
また、いわゆる「2024年問題」と言われる、配送ドライバー時間外労働の上限規制は、さらに事態を深刻化させていくと考えられています。
そこでDXを導入し、「倉庫の空きスペース最適化による倉庫稼働率のアップ」「商品管理のデジタル化」「業務の自動化」「配送の効率化」などを実現し、物流業界の課題解決や労働環境改善につなげていくことが求められているのです。
MabuhayTechでは、物流DXの取り組みサポートを行っています。
DXへの取り組みは、さまざまな業界で進められていますが、今の日本国内には圧倒的にデジタル人材が不足している現状です。
MabuhayTechは、オフショア開発国として成長著しいフィリピンに拠点を構える会社です。
フィリピンでは国を挙げてデジタル人材育成に取り組んでおり、優秀なITエンジニアがたくさんいます。
フィリピンの優秀なITエンジニアと日本企業を結び付け、日本でのDX推進を後押しするのが我々MabuhayTechの役目です。
2024年問題を抱える物流業界は、DX化が待ったなしの状況です。
今後、企業が生き残っていくためにも、ぜひ一度DXについてご相談ください。
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マンパワーや職人気質といった、人の手で日本の産業を支えてきた製造業は、今、大きな分岐点を迎えています。
それは「製造業のDX化」です。
人の手によるものづくりがメインであった製造業において、すぐにデジタル化していくことは正直難しいでしょう。
しかしながら製造業の未来を考えたとき、DXの導入は大きなメリットが期待できます。
今回の記事では、「製造業DXの現状と課題」「製造業DXにおける課題の解決策」「製造業DXによって実現できること」について詳しく解説していきます。
また製造業において、実際にDX化された事例についても紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
製造業のDX事例を解説・製造業DXとは
製造業DXとはコスト削減や生産性を上げるために、ものづくりである製造現場でITソリューションを導入していくことを指しています。
一般的には製造工程をDX化し、生産性アップや効率化を図ることが注目されていますが、製造業DXとはそれだけではありません。
工場や生産に係わるすべての工程が対象となり、例えば工場入り口の守衛所受付の無人化や、総務経理の管理、品質管理、カスタマーサポートなど間接業務におけるDX化なども含まれます。
製造業DXをいきなり大規模に行うことは、いろいろな障壁を生むリスクが高いのでおすすめしません。
初めは取り組みやすいところ、間接業務のDX化などから試していくことがポイントになります。
製造業のDX事例を解説・製造業DXの現状と課題
経済産業省が「ものづくり白書2021」で公表していますが、現在国を挙げて製造業のDX化を推進しています。
しかしながら実際には、製造業でDXを実施している企業は、2023年現在で22.8%にとどまっています。
製造業が直面している現状と課題についてみていきましょう。
製造業DXの課題①「DX人材の不足」
日本の労働人口は減少し続けています。
少子高齢化が進む日本では、今後労働人口が増加することは期待できないでしょう。
日本の製造業では、優れた現場力がものづくりを支え、世界中に「Made in JAPAN」が知れわたるほど高水準を保ってきました。
それを支えてきた現場重視という考えは根強く、多くの工程で属人化を招いているとされています。
こうした状況で、製造業の人手不足は深刻です。
長年培ってきた技術を継承する人材が集まらないのです。現場での人材不足が深刻な中、さらに専門知識を有するDX人材を確保するのは非常に困難です。
製造業で活躍できるデジタル人材は、IT分野のスキルを持つだけでなく、製造業の特徴を把握している人材が望ましいと言われています。
製造業で直面しているのは、DX人材の不足と現場を担う人材の不足、二重の人材不足といった課題があります。
製造業DXの課題②「最適なIT投資ができていない」
製造業だけでなく日本企業は従来、「オーディナリー・ケイパビリティ」を重視した改革を行ってきました。
オーディナリー・ケイパビリティとは、生産性や効率性を追求する考え方で、「ものごとを正しく行う」ための能力と言われています。
これまで日本の製造業は、オペレーションや管理を徹底し、生産をベストな状態に持っていくことでコストコントロールしてきました。
これにより得られるものは“効率性”です。
しかしながら、世界的変化が著しい今の世の中では、オーディナリー・ケイパビリティでは対応しきれなくなっています。
変化を敏感に感じ取り、時にはビジネスモデルを抜本的に変革するような動きがなければ、企業として生き残れないと言われているのです。
そこで必要とされるのが「ダイナミック・ケイパビリティ」です。ダイナミック・ケイパビリティで得られるものはイノベーションであり、そのためには「正しいことを行う」といった志向が優先されます。
製造業では、未だダイナミック・ケイパビリティへの投資が少ないのが現状です。
従来の基幹システムや維持メンテナンスへの投資を重視するオーディナリー・ケイパビリティは、平時の際には生産性アップに繋げることができますが、不測の事態には対応できず、大幅な減収・減益となるリスクを孕みます。
時代の変化が著しい現代こそ、ダイナミック・ケイパビリティを意識した取り組みをすべきなのです。
製造業DXの課題③「属人的業務の共有」
製造業では長年、現場主義・職人文化が築き上げられてきました。それにより業務が属人化していることは問題です。
属人化とは、特定の人しか作業手順や情報を把握できていない状態を指します。
確かに専門的なスキルが求められる現場では、「手の感触での判断」「音の違いを感知」「振動を感じる」など、口頭やマニュアルでは伝えにくいこともあるでしょう。
一方で、「忙しくて誰かに教えている時間がない」「少人数であるため作業を伝承すべき人材がいない」などが原因で、属人化が進んでしまうこともあります。
属人化は、担当者が不測の事態で仕事を離れた時、企業全体の業務がストップしてしまうリスクがあり、早急に対策すべき課題なのです。
製造業DXの課題や解決策・DX事例
ここまで、製造業におけるDX化の問題がいろいろ見えてきたことでしょう。
では、明るい将来を見据えた製造業DXのためには、どのような解決策があるのでしょうか。
製造業DXの解決策①「DX人材の採用・育成」
まずはDX人材の育成です。DX化に向けたAI設備やツールなどは日々進化しています。
ただしこれらは、何も知らない素人が簡単に扱えるものではありません。そこで必要となるのがDX人材です。
製造業に必要なDX人材は、デジタル技術のスキルが高いだけでは活躍することが難しいでしょう。
製造業の専門知識も併せ持ったDX人材が最適です。ただ、こうした条件を満たした人材の確保は非常に限られています。
自社にとって必要なスキルを持ったDX人材を、積極的に採用していくとともに、新たなDX人材を育てていくことも大切です。
社内の現状をよく理解しているけれど、ITの専門的スキルが足りない場合、IT技術やDXの基本を学ぶ場を設けてデジタル教育を施すことで、自社内でDX人材の育成が可能になります。
もちろん社内での育成は、即戦力として成り立つものではありません。
しかしながらDX人材の確保が今後ますます困難になると予想されている日本では、自社で育成できることは長期的にみれば大きな強みとなります。
初めのうちは外部に委託しながらDXを進め、将来は自社で製造業DXを進めていけるよう変革してみるといいでしょう。
製造業DXの解決策②「データ活用を推進する」
インターネットの普及により、データ量が膨大に拡大し、これらビッグデータを様々な分野で活用しています。
ビッグデータ自体はとても有用なデータですが、これらは収集しているだけでは何の役にも立ちません。活用してこそ、有意義なものとなるからです。
製造業ではビッグデータを用いて、工場設備や製品の品質などの管理が可能になります。
工場のラインにセンサーを設置してデータを取得すれば、品質低下を招いているラインを特定することもでき、設備トラブルの早期発見も可能です。
またビッグデータのデータ利活用は、製品開発におけるヒントや、売り上げが鈍い製品の問題点の把握など、製品の新たな付加価値にもつながります。
DX化とデータ利活用は切り離せない関係であり、企業が活動していくうえで大きなカギなるでしょう。
製造業DXの解決策③「ダイナミック・ケイパビリティを意識する」
先ほど、ダイナミック・ケイパビリティを意識した投資が必要だと述べました。
製造業でダイナミック・ケイパビリティを重視している企業はまだ少ないです。
だからこそ、今切り替えることで他社との競争において優位に立てる可能性があります。
ダイナミック・ケイパビリティには、「感知(センシング)」「捕捉(シージング)」「変革(トランスフォーミング)」といった3つの要素があります。
感知は課題や危機を迅速に感知すること、捕捉は今あるリソースを活用すること、変革は社内構造やシステムを再構築し、最適化していくことです。
製造業でDX化を推進していくには、これら3つの要素が重要となります。
製造業DXによって実現できること・DX事例を解説
情報通信業や金融業など、DX化が急速に進められている業界とは異なり、製造業でのDX化はまだあまり進んでいません。
しかし世界中で効率化や自動化が求められている製造業界では、DX化の導入が企業の成長を左右することは間違いないでしょう。
では具体的に製造業においてDX化を進めていくと、どのようなことが実現していくのでしょうか。
製造業DXによって実現できること①生産性の向上
製造業で最も重要視される生産性は、DX化によって向上させることが可能です。
例えば生産ラインをすべて自動化しなくても、一部において半自動化することで、その分の人的リソースをほかに回すことができます。
経験やスキルなどの面から属人化してしまっている作業も、工程を見直し、できる部分からDX化することを考えましょう。
機械化することで手作業が減り、より付加価値が高い業務へ人材を配置することが可能となります。
またDX化による事務的業務の自動化やペーパーレス化は、紙媒体での記録管理が主となる製造業では生産性の向上、管理体制の強化も図れるでしょう。
製造業DXによって実現できること②情報の可視化
IoTによるデジタル技術の活用は、「見える化」の実現が得意です。
例えばラインにセンサーやカメラを取り付けることで、設備の状況や生産工程に関するデータの一元化が可能になります。
もし何らかのトラブルがあった場合にも、可視化されていることで問題解決はスムーズです。
また物流の最適化や顧客データからの販売予測など、製品の品質維持やコスト削減にも可視化は有効です。
業務を可視化することで、新たな技術開発や新規の顧客開拓につなげることも期待できます。
製造業DXによって実現できること③顧客満足度の向上
製造業というと、製品の品質向上や製作期間の短縮が顧客満足度をあげる手段と考えられてきました。
製造業DXではもちろん、こうした既存の価値のさらなる向上を目指すことができますが、それ以外にも新たなサービスの提供が期待できます。
例えばAIを活用した生産数予測を行うことで、在庫の欠品や余剰を防ぎ、顧客が必要な時に必要な数を提供できるようになります。
また画像認識技術の導入は、製造ラインの不良品を自動で検知し、品質の安定が保てるのが魅力です。
人の目で行っていた品質管理をDX化することで、結果として生産量を増やすことにもつながります。
製造業DXの課題解決とDX事例
日本国内の企業で、実際にDX化を実現した事例を紹介していきます。
物流DX導入企業①ダイキン工業株式会社
世界有数の空調メーカーであるダイキン工業株式会社は、「工場IoTプラットフォーム」によるDX化推進に取り組む企業です。
大阪・堺市にある工場では、工場内のすべての設備をネットワークでつなぎデータを収集、工場内にあるプロジェクトセンターですべてをデータ管理しています。
ラインに取り付けられたセンサーやカメラで、リアルタイムに生産状況を把握、設備機材の故障や異常、生産の遅れなどを素早く検知し、現場にフィードバックすることで、すぐに問題を改善させています。
この工場IoTプラットフォームにより、ひとつひとつ仕様の異なる受注生産品を効率的に大量生産し、納期を6割短縮させて顧客満足度の大幅アップとなりました。
ダイキンでは工場のIoT化を挑戦のスタートと位置付けています。
この先10年、20年後も空調技術のトップを走りつづけるために、これからもIT人材の採用・育成に努めていくとしています。
物流DX導入企業②株式会社LIXIL
国内最大手の建材・設備機器メーカーである株式会社LIXILは、DXに取り組む企業として高い評価を受けています。
例えばオンラインショールームでは、来場できない顧客に対しオンラインで接客し、3Dの完成予想イメージや見積もりの即時提供をすることで、顧客満足度アップと販売プロセスの効率化を実現しています。
またIoT技術の活用により、さまざまなスマートシステムを開発、より安心・安全な住まいの実現にむけて新規事業を創出している企業です。
ほかにも顧客だけでなく、従業員にデジタル基礎教育を提供することで、現場の従業員自らがシチズンデベロッパーとして独自の業務ツールを開発、納期の短縮に貢献しました。
物流DX導入企業③株式会社クボタ
世界中に建設機械や農業機械を販売している株式会社クボタは、AR(拡張現実)の技術を活用し、スマートフォンをかざすだけで建機・農機の故障診断ができるアプリを開発しました。
これにより機械のダウンタイムを大幅に削減、機械の稼働率が下がることで発生する収益減の解決を実現しています。
建機・農機に故障が起きたときに、実際に修理するのは現地の担当者です。
しかし世界各国で使用されているクボタの機械では、販売店のメカニック技術にばらつきがあるのが課題となっていました。
もし現地に熟練した担当者がいない場合、原因究明が長引いたり、修理がスムーズに行われなかったり、当然ダウンタイムは長くなります。
機械が使えなければ現場での作業ができず、結果として収入が大きく減りかねません。
このアプリでは、スマートフォンを機械にかざしトラッキングすることで、機械内部の構造や故障個所を可視化、解決方法を導いてくれます。
経験や知識に頼らない故障診断フローの提供は、世界中で使用されているクボタの建機・農機の修理環境を向上させ、利用者の満足を高める取り組みとなっているのです。
DX化をご検討の方はMabuhayTechへ
日本の産業を支えてきた製造業において、本格的にDX化へ取り組んでいる企業はまだまだ少ないです。
しかし変化が著しい今の世の中において、製造業DXは急務であると考えられています。
DX人材を積極的に採用・育成、ダイナミック・ケイパビリティを意識した投資、属人化業務の共有など、製造業に求められるDXはいろいろあります。
すべてを一気にDX化することは、現場を混乱させるリスクもあり最良の手段とは言えないでしょう。
間接業務など、まずはできることからDXに取り組み、徐々に企業変革を推進していくことをおすすめします。
DX化というと、大規模な設備投資をしないと実現できないと考える企業は少なくありません。
しかしながら、ソフトウェアやツールなどを導入したIT化により、企業のDXが進むきっかけとなるケースは数多くあります。
MabuhayTechでは、ビジネスの業界や規模に関わらない、高品質なソフトウェア開発サービスを提供しています。
いくらDX化を推進したくても、自社でDX人材を確保して開発を進めていくことは、並大抵のリソースでは実現できません。
そこで新たな手段となるのがオフショア開発です。
IT業界が急速に成長を遂げている国々では、優秀なIT人材が育っており、DX化実現に向けた開発業務を担っています。
MabuhayTechは、オフショア開発国として人気があるフィリピンに拠点を構えています。
DX化の第一歩は、まずはできることから始めることです。
DX化は大企業だけの選択肢ではありません。限られたリソースの中小企業こそ、オフショア開発を利用したDX化を推進すべきです。
MabuhayTechで可能なことはたくさんあります。
AIや業務効率化システム、テータ分析ツール、アプリ開発など、まずはDX化の第一歩を進めてみませんか。
一緒に明るい未来を考えていきましょう。
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様々な業界で、DX(デジタルトランスフォーメーション)化が進められています。
デジタル技術を導入し、私たちの暮らしをより良いものへと変えていくDXの取り組みは、人材不足やインフラ設備の老朽化など、多くの課題を抱える建設業界では急務だと言われています。
今回の記事では、「インフラDXとは」「インフラDXにおける3つのアクションプラン」などについて詳しく解説していきます。
実際に導入されたDX事例も併せて紹介していきますので、インフラDXを検討されている方はぜひ参考にしてください。
インフラDX事例紹介の前に。インフラDXとは?
インフラDXとは、デジタル技術を活用し、社会資本や公共サービス、つまり私たちの暮らしをより良いものへ変革することを指しています。
従来、インフラというと、鉄道や道路、電気・ガス・水道、公共施設など、私たちの暮らしに欠かせない設備を建設・維持していくことを指してきました。
これらの作業は、長年多くの人の手により支えられてきましたが、人口減少による労働力不足が問題となっている日本では、建設業界で働く人たちの人材確保が難しくなっています。
そこで注目されているのがインフラDXです。
建設業界とデジタル化は一見関係がないように見えますが、インフラ事業でIoTやAIを活用できることは意外に多くあります。
例えば、高度成長期に建設されたインフラ設備は老朽化が進み、速やかに老朽箇所を診断して修理しなければなりません。
人が入ることが難しい場所へも、ドローンを使えば撮影・データの収集が可能です。
大規模な公共設備の施工現場では、施工を請け負うゼネコンだけでなく、多くの協力業者によって作業が進められています。
こうした現場で、タブレットやウェアラブルカメラを活用すれば、現場管理や作業の効率化を図ることが可能です。
国土交通省では、2022年に「インフラ分野のDXアクションプラン」を策定し、インフラDXの推進を掲げています。
労働力不足だけでなく、近年甚大化・頻発する自然災害等への速やかな対応が期待できるインフラDXは、私たちの生活や経済活動を支えるために必要不可欠なのです。
インフラDXの事例に向けた3つのアクションプラン
国土交通省では、インフラDXにおいて3つの柱を掲げています。
- 「行動」・・・対面主義にとらわれない働き方
- 「経験・知識」・・・AI活用で熟練技能を継承
- 「モノ」・・・BIM/CIMの導入による建設生産プロセスの変革
さらに、これら3本柱を推し進める具体的なプランとして、2022年3月に3つのアクションプランを策定しました。アクションプランとは、デジタル技術を活用してインフラ周りをスマートにする取り組みです。
では具体的な施策をみていきましょう。
インフラDXアクションプラン①行政手続きのデジタル化
インフラDXのアクションプラン一つ目は、「行政手続きのデジタル化」です。今まで公共工事を行うための行政手続きは、紙ベースかつ対面で行われてきました。
例えば、特殊車両を使用するための「特殊車両通行許可」を窓口で申請すると、申請から許可が下りるまで約1か月かかります。しかも経路設定は、申請者が出発地から目的地まで片道ごとに、細かく指定しなければなりません。
しかしながら、行政手続きをデジタル化することで、インフラ関連の各種手続きの多くがオンラインで完結できるようになりました。
「特殊車両通行許可制度」は「特殊車両通行確認制度」へと変わり、審査期間は即時と大幅な短縮が実現、経路は自動的に複数経路(往復)が検索可能になるなど、”行政手続きは面倒で時間がかかる”といった不満の解消に役立っています。
インフラDXアクションプラン②情報の高度化およびその活用
インフラDXアクションプラン二つ目は、「情報の高度化およびその活用」です。
具体的には、BIMやCIMといった3次元データを積極的に活用し、受発注者だけでなく、現場で働く関係者や地域住民など、幅広い関係者間での情報共有が実現可能になりました。
こうした高度なデジタルデータやタブレット等のモバイル端末は、様々な方向でのコミュニケーションを活性化し、地域住民へインフラ工事の理解協力を求めたり、現場で働く作業員の安全性を高めたりするのに役立っています。
また3次元データやIoTを活用した画像データは、災害時の避難行動や被害状況の確認など、緊急時の速やかな対応にも利用可能です。
インフラDXアクションプラン③現場作業の遠隔化・自動化・自律化
インフラDXは現場作業においても有効です。
建設業界で最も深刻な課題は労働力不足ですが、デジタル化によって現場作業の遠隔化・自動化・自立化が進むことで、こうした問題の改善が期待されます。
例えば、情報通信技術を取り入れたICT建機の導入です。
今まで難しい現場作業では、経験を積んだオペレータによる重機の操作が不可欠でしたが、ICT建機は、位置検測装置であらかじめ入手したデータをもとにして、操作ガイダンスを自動で行います。
そのため、経験の少ない若手オペレータであっても、難しい現場をこなすことが可能になります。
建機の遠隔化も、作業効率アップが期待されるDX化です。
施工現場にある遠隔操作対応の建機を、離れたオフィスにあるコックピットから遠隔操作して作業を進めます。
オペレータの現場間移動がなくなり、業務効率化につながります。
このようにインフラDXは、現場の属人化解消へ大きな期待がされているのです。
インフラDXの事例
ではインフラDXにおいて、実際に導入されている事例はどのようなものなのでしょうか。
私たちの身近なインフラDXの取り組みを、わかりやすく紹介していきます。
インフラDX事例①清水・五洋特定建設工事共同企業体
清水・五洋特定建設工事共同企業体は、東京国際空港内のトンネル工事にてAIシステムを導入しました。
シールド工事は通常、既存している構造物を避けて作業するため複雑化しやすく、工事に多くの労力を費やしてきました。
現場で人の手によって測量された値を手作業で入力し、それをもとに作成した指示書を紙ベースで配布、現地の作業員による目視によって操作盤に入力し、シールド機操作を行うなど、手作業・手入力が多いシールド工事では、膨大な労力と人為的ミスの発生が課題となっていました。
そこで導入したのが、様々な掘進データとオペレータの操作判断を学習するシステム「施工計画支援AI」と、オペレータの操作ルールをモデル化した「掘進操作支援AI」を組み合わせたものです。
これにより、施工管理を効率化するとともに、高い精度の確保実現を成功させました。
インフラDX事例②中電技術コンサルタント
中電技術コンサルタント株式会社は、天然ダムや砂防関係施設の調査や点検においてUAV(ドローン)を活用しています。
山間部にあるダムなどで大規模な土砂災害が起きると、何日間も現場に人が入れず、状況把握に時間がかかっていました。
こうした現場でUAVを使うことで、危険な災害現場に人が立ち入ることなく迅速に状況を把握することができ、その後の復旧作業や避難指示に大きく役立つことが実証されました。
山間部など通信電波が不安定な場所では、撮影用UAVと中継用UAVの2機体を同時飛行させることで、電波中継遮断の課題も解決しています。
私たちに身近なドローンも、インフラDXを力強く支える存在です。
インフラDX事例③金杉建設株式会社
金杉建設株式会社は、小規模なインフラ工事へDXを導入し高い評価を受けました。
埼玉県が発注した橋の架け替え工事に伴う迂回路の整備工事では、もともと慢性的に渋滞が発生する区間であったため、近隣の住民負荷を最小限に抑える必要がありました。
そこでICT重機を活用し、作業を効率的かつスピーディーに行えるようにしたのです。
通常の重機では、掘削や盛り土の際には地面に印をつけます。印といっても簡単なものではなく、「丁張」といって杭を打ったり木枠を設置したりする手間のかかる作業です。
若手の作業員が2~3人がかりでやることが多く、人手不足の現場では時間も手間も掛かってしまいます。
さらに掘削中に重機と接触して丁張がズレてしまい、やり直すことも少なくありません。
ICT重機では、あらかじめ測定しておいた3Dデータを入力しておくと、システムが機械の操作補助をしてくれ、どの場所をどのくらい掘ればいいのか教えてくれます。
丁張による印の必要はなく、設計データよりも深く溝を掘ろうとした場合には、マシンが自動的に止まって掘り過ぎを防いでくれるのです。
金杉建設の取り組みは、「インフラDXは大規模工事で活用するもの」という概念を打ち崩し、小規模工事でも活用が可能であるという実例をほかに示した形となりました。
インフラDX事例④竹中工務店・ドコモ
竹中工務店とNTTドコモは、自動車移動の効率化を目的とした「建設MaaSオンデマンド移動&搬送」の実証実験を開始しています。インフラ工事の建設現場では、ヒトやモノの動きが活発です。
例えば、現場の管理を任せられている人が、複数の現場を行き来したり、事業所と現場を往復するのは当たり前、作業中に資材が不足して事務所の保管倉庫に取りに戻る、ということも珍しくありません。
竹中工務店は、建設中の交通・物流・サービスに関わる課題を解決するために、ドコモが開発した「AI運行バス」の仕組みを応用し、貨客混載輸送のオンデマンドサービス開発に取り組んでいます。
竹中工務店が実現したいのは、私たちの暮らしをスマートにするインフラDX。その取り掛かりとして、ヒトとモノを好きなタイミングで同時に輸送するサービスの実証実験を実施したのです。
人が移動したいときは、スマホで乗車予約をして車両を利用、車両は乗り合いで乗車・降車ポイントをあらかじめ登録しておきます。
車内はPC作業ができるようモバイルデスク完備となっており、移動時間を無駄にすることなく仕事を続けることが可能です。途中のポイントでは、人だけでなくお弁当や建築資材の搬入・配達なども可能で、効率よく貨客混載輸送ができるよう工夫がされています。
こうしたインフラDXにおけるMaaSの取り組みは、海外ですでに実装されている国もあり、交通渋滞緩和・排ガス排出削減・人や資材の到着遅延防止・スムーズな乗継や乗換など、インフラ工事が抱える課題の解決に役立つことが期待されています。
また「建設MaaSオンデマンド移動&搬送」は、建設現場だけでなく、完成後の「まちDX」へ展開することを予想しているものです。
既存のプラットフォームを「まちの暮らし」へと活用し、より暮らしやすいまちづくりへと活かすこの取り組みは、業界を超えたおもしろいDX事例といえるのではないでしょうか。
インフラDX化をご検討の方はMabuhayTechへ
デジタル技術を活用し、私たちの暮らしをより良いものへ変革する、インフラDXの取り組みが始まっています。
インフラ工事では多くの労働力が必要とされますが、人口が減少している日本では建設現場の人手が足りていません。
そこでIoTやAIなどのデジタル技術を活用し、老朽化したインフラ設備の点検・診断を行ったり、人の立ち入りが難しい場所へドローンを投入して撮影・データ収集を行ったりするインフラDXが注目されているのです。
国土交通省でも「インフラ分野のDXアクションプラン」を策定、①行政手続きのデジタル化②情報の高度化およびその活用③現場作業の遠隔化・自動化・自律化、といったインフラDXの推進を掲げています。
実際に、東京国際空港内のトンネル工事や天然ダムや砂防関係施設の調査や点検などで、AIやドローンなどが活躍し、ヒトとモノが同時に移動できる配車サービスなどの実証実験も行われており、インフラDXは私たちの身近な取り組みとなっています。
インフラDXに欠かせないのがエンジニアです。
しかし必要とされる人材は、その目的によっても異なります。
例えば既存の技術をベースに、新しい技術を加えてインフラの構築・運用する場合は、ゴールの決まった開発を得意とする「インフラ系エンジニア」が必要とされます。
一方、全く新しい技術をベースにDXを進める場合には、アジャイル型の開発を得意とする「DX系エンジニア」と一緒に、まずは解決すべき課題の設定から始めるべきです。
このようにインフラDXとは、どのような目的でDX化を進めるのかによって、エンジニア選びが変わってくるのです。
MabuhayTechは、豊富なIT人材を提供できるフィリピンに拠点を置き、ITエンジニアの派遣を行っている会社です。
フィリピンは国を挙げてIT人材の育成に取り組んでおり、優秀なITエンジニアがたくさんいます。
MabuhayTechでは、DXに取り組む日本の企業に、様々なエンジニアを提供しています。
「DXに興味があるけれど、どのようなことから取り組めばいいのかわからない」「システム開発を考えているが、日本でなかなかエンジニアが見つからない」といった悩みを抱えている方は、一度MabuhayTechにご相談ください。
DXは企業だけでなく、私たちの暮らしをより良いものへ変えていく希望です。どのようなことができるのか、MabuhayTechと一緒に考えていきましょう。
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今、金融業界では急速にDX化が進んでいます。
特にメガバンクでの取り組みは顕著で、三菱UFJ銀行では2025年までに窓口業務の7割をデジタル化すると発表しました。
しかしながら順調にDX化が進んでいるのは大規模な金融機関が中心で、地方や信用組合といった小規模の金融機関では、思ったようにデジタル化が進んでいないのが現状です。
今回は、「金融DXとは?」「金融DX化の現状と課題」「金融DXによって実現できること」について詳しく解説していきます。
実際のDX事例もあわせて紹介していきますので、金融DXを検討している人はぜひ参考にしてください。
金融業界の課題である金融DX事例とは?
金融DXとは、デジタル化を推進することで業務の効率化やサービス改善を図り、顧客サービスの向上や、新たなビジネスモデルの開拓を可能とすることです。
もともと金融業界はセキュリティ面を重視してきたため、システムを自社で構築して運用するオンプレミスを採用してきました。
オンプレミスで設計・拡張を繰り返し、複雑化した金融システムは、今後老朽化を迎え、最悪の場合、システム停止を招く可能性があると懸念されています。
経済産業省のDXレポートによると、こうした事態は2025年以降頻発するとみられており、早急に解決しなければ、日本経済にとって大きなダメージになると忠告しているのです。
こうした「2025年の壁」問題を解決するのが、金融業界のDX化です。金融業界は「信用」や「ミスを犯さない」ことを重視するため、業務コストが高く、手続きも煩雑でした。
口座をひとつ開設するために、何枚もの書類に同じような内容を、手書きで記入したことはないでしょうか。
例えばこうした窓口業務にタブレット端末を用いれば、一括入力が可能になり、システムへのデータ送信もスムーズに行えます。
金融DXは、顧客にとってメリットが大きいだけでなく、金融機関そのものの業務効率化を図り、グローバルな競争で戦うために必要なことなのです。
金融業界におけるDX化の現状と課題
では実際の金融業界におけるDX化の現状は、どうなっているのでしょうか。そしてそこから見えてくる課題とは何なのでしょうか。
金融業界におけるDX化の現状と課題①「レガシーシステムからの脱却」
経済産業省のDXレポートによると、既存の金融ITシステムはブラックボックス化しており、結果として維持費がかかる「レガシーシステム」になっていると記されています。
既存のレガシーシステムにかかる運営コストが足かせとなり、DX化を進めたくても十分な投資ができないといった課題があるのです。
金融業界におけるDX化の現状と課題②「DX人材の確保」
日本におけるIT人材不足は深刻です。しかも金融業界で長年使用されてきたプログラミング言語は、「FORTRAN」や「COBOL」といった古いタイプのものであり、若い世代のプログラマーでは対応できないことが多々あります。
これらのプログラミング言語を扱える人材は、今後定年を迎えます。
その前に技術を継承しなければならないのですが、ソースコードの難易度が高く、金融DX人材の確保は進んでいません。
金融業界におけるDX化の現状と課題③「顧客のITリテラシーにばらつき」
タブレット端末やスマートフォンなどの普及が進み、ITリテラシーが高い顧客が増えています。一方で、スマートフォンやPCを使いこなせない高齢者など、ITリテラシーは顧客によってばらついています。
すべてをDX化してしまうのではなく、顧客によって業務フローを見直したDX化を進めていくことが重要です。
金融業界の課題解決・DX事例で実現できること
金融業界において、DX化は早急に解決すべき問題です。では実際に金融DXを推進していくと、どのようなことが実現できるのでしょうか。
金融業界の課題解決・金融DXで実現①「クラウド導入と業務効率化」
従来、セキュリティへの不安から、金融業界でのクラウド導入は避けられてきました。この風潮に風穴を開けたのが三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)です。
2017年当時、「MUFGショック」と呼ばれて金融業界に大激震が走り、その後、金融業界だけでなく他業種でもクラウド導入が加速したと言われています。
金融業界でクラウド導入するメリットは様々で、顧客管理・資産運用・リスク・決済など、多くのシステムがクラウド化の対象です。
これらのシステムをクラウド化することで、業務の大幅な効率化が見込めます。
もちろんシステムの信頼性・可用性が大前提であるため、クラウドサービスへの移行は慎重に行うべきです。
金融業界ではリスクを最小限に抑えるために、段階的に移行していくのが一般的ですが、オンプレミス運用時と比較すると、コスト削減・運用管理の負荷軽減・幅広い拡張性など、金融DXで得られるメリットは大きいでしょう。
金融業界の課題解決・金融DXで実現②「AIやRPAによる自動化」
AIによるヘルプデスク業務の自動化は、金融業界でも進められています。AIの学習機能は進化しており、24時間チャットボットでの問い合わせ対応は、顧客満足度の向上につながります。
またAIに大量のデータを学習させることで、将来的な株価予想への活用も可能です。
RPAとは、パソコンでの事務作業を自動化するソフトウェアロボット技術のことです。
例えば毎日大量のデータを扱う事務センターでは、RPAを導入することで人為的なミスを大幅に減らすことが可能になります。
金融業界の課題解決・金融DXで実現③「IoTとオープンAPIの活用」
IoT(モノのインターネット)は世界中に革命を起こしました。昔は回線を通してのみつながっていたインターネットは、現在スマートフォンやタブレット、そしてデジタル情報家電などとつながり、生活環境を大きく変えています。
もちろんこの流れは金融業界でも有効で、振り込みや資産運用、製品購入の際にIoTを活用しているケースがあります。
例えば、今まではATMや銀行窓口で支払いをしなければならなかったのが、モバイル端末などからも自動支払いが可能となりました。
金融機関でオープンAPIを導入すれば、連携している他の金融機関のデータ入手が簡単になり、より正確な顧客の財務情報を知ることが可能です。
金融DXの導入で、顧客への新たな金融サービス提案や、同じ金融機関の長期利用などが期待できます。
金融業界の課題解決・金融DXで実現④「生体認証とスマートATMの導入」
スマートATMは、一般利用者にとって非常に魅力的なサービスです。通帳の記帳や残高照会、振り込みなどが自分のスマートフォンで行えるため、ATMを探したり列に並んだりする必要がなくなりました。
また24時間対応可能なサービスであるため、顧客満足度もアップしています。
こうしたスマートATMでは、セキュリティ面が不安視されますが、生態認証を組み合わせることで、高いセキュリティ性を確保しています。
またキャッシュカードが盗難にあった場合、生態認証を登録しておけば、第三者によって勝手に引き出されるといった被害を防ぐことができます。
金融業界でのDX化は、セキュリティ面の不安解消といった課題解決にも有効です。
金融業界の課題解決・金融DXで実現⑤「暗号資産とブロックチェーンの活用」
日本の銀行は、今までビットコインなどに代表される暗号資産取引とは、一線を画してきました。
しかしながら価格変動の少ないステーブルコインを活用することで、海外企業との国際送金にかかる手数料や時間を大幅に減らすことが可能になります。
また仮想通貨の基盤となるブロックチェーン技術は、中央サーバーを持たない分散型の台帳技術です。
現在の金融業界では、高度なセキュリティに守られた中央サーバーに情報が集約されています。
しかし、コンピューターウィルスやハッカーによる侵入は日々繰り広げられていて、そこにかかる膨大なコストやセキュリティシステムの脆弱性は金融業界の課題です。
ブロックチェーンは世界中にデータを分散して管理するシステムなので、非常に高いセキュリティが実現できます。
また管理コストも低く抑えられるため、結果として取引手数料を安くすることも可能です。
金融業界の課題解決・金融DXで実現⑥「新たなサービスの開発」
金融DXが進めば、顧客は店舗に行かなくても、24時間どこでも銀行取引が可能です。また、今までアプローチできていなかった人を、顧客として招き入れる可能性も広がります。
オンライン証券取引では、新たな投資家の確保だけでなく、投資家にとって選択肢の幅も広がります。
ロボアドバイザーによる投資アドバイスでは、目的やリスクに応じた投資商品を選定でき、顧客満足度の向上につなげることが可能です。
金融業界のDX事例
では実際に金融業界ではどのようなDX事例があるのか、企業の取り組みを見ていきましょう。
金融DX導入企業①三菱UFJフィナンシャル・グループ
日本最大の金融グループである三菱UFJフィナンシャル・グループでは、2017年に「デジタルトランスフォーメーション戦略」を掲げています。
これは顧客の利便性向上、業務プロセスの改革、国内外でのチャネル変革を目指すものです。
外部にシステム管理を移管することが御法度であった金融業界で、グループ全体の共同システム基盤をクラウド上に構築するということは、業界初の試みでした。
MUFJはクラウド最大手のAWSと組み、コストの大幅削減、リスク管理の向上を達成しています。
MUFJでは複数のクラウドプラットフォームを採用し、ひとつの外部委託プラットフォームのみが権力を持たないような工夫もしています。
またMUFJではDX化の取り組みをオンラインカンファレンスで開催するなど、顧客に向けた情報発信が盛んです。
来店客数が半減する中、インターネットバンキングの利用者は倍増するなど、顧客が求めるサービスは変化しています。
こうした変化に対応できるよう、MUFJでは法人・個人の顧客に対して非対面中心で取引を行うデジタルサービス事業本部を新設、膨大な数の顧客に厚いサービスを提供するにはDX化が必要不可欠であるとはっきり述べています。
MUFJはこれからもデジタルサービスの推進に力を入れ、付加価値の高いサービス提供の金融デジタルプラットフォーマーを目指す企業の代表格といえるでしょう。
金融DX導入企業②みずほフィナンシャルグループ
みずほフィナンシャルグループで提供している「J-Coin Pay」は、キャッシュレスサービスのプラットフォームです。
スマートフォンにアプリを入れることで、「送る」「もらう」「支払う」といった行為が簡単にできるようになります。
「送る・もらう」では、すべてのユーザー間での送金手数料が無料、しかも即時に反映されます。アプリへのチャージは、提携する金融機関から無料で入金することができ、アプリから口座へ戻すのも無料です。
お店での決済も、アプリのバーコードを見せれば完了と、とても便利なキャッシュレスサービスです。
みずほフィナンシャルグループの金融DXは、顧客にとって身近なDXサービスといえるでしょう。
金融DX導入企業③ゴールドマン・サックス
ゴールドマン・サックスは、金融機関の中でも自社でIT開発を行うDX化に積極的です。
フルタイム従業員のうち、およそ3分の1がIT人材であると言われており、如何にデジタルイノベーションに力を入れているかがわかるでしょう。
特に力を入れたのが、ゴールドマン・サックスの中核業務、トレーディング部門のIT化です。
投資銀行であるゴールドマン・サックスは、自社の資金を使い株式・債券・為替などを取引し、そのリターンによって利益を得ます。かつて600人のトレーダーが在籍したNY本社では、DXによりたった2人のトレーダーしか残りませんでした。
現在、株式売買の自動化プログラムを支えているのは、200人ものITエンジニアです。これだけの数のIT人材を抱えるコストは相当なものですが、「4人のトレーダーを1人のITエンジニアに置き換えられる」とマーティン・チャベス氏が言っていたように、トレーディング部門のAI化によって大幅な人件費削減を実現しました。
金融DXは、顧客だけでなく働く側にとっても大きなメリットがあるのです。
金融DX導入企業④JPモルガン・チェース
JPモルガン・チェースは、独自の仮想通貨「JPMコイン」を開発したことで知られています。
JPMコインの活用で、ブロックチェーンを活用した企業間の即時決済が可能になり、手数料も大幅に減らすことが可能となりました。
2019年に米ドル建てのみだったJPMコインは、2023年にユーロ建て取引が開始され、世界各国24時間体制で国際決済可能となっています。
金融DX導入企業⑤東京海上ホールディングス株式会社
1879年創業の東京海上は、当初「保険事業」を中心とした業務内容でしたが、頻発化する自然災害やサイバ―リスク、健康寿命を延ばすためのヘルスケアの重要性といった社会課題解決へ業務をトランスフォームしています。
具体的には「サイバー」「中小企業支援」「GX」「ヘルスケア」の4領域を重点的課題とし、テクノロジーやデータを活用したDX推進事業として新たな体制を構築しました。
金融DX化をご検討の方はMabuhayTechへ
様々な業界でDX化が進む昨今、金融業界でもDX推進の動きが高まっています。
しかしながらその流れは大手金融機関が中心であり、地方や信用組合といった小規模金融機関では、未だDXは進んではいません。
もともと高いセキュリティ性を求められる金融業界では、オンプレミス型の金融システムを採用してきました。
しかし現行システムは老朽化し、2025年以降トラブルが頻発、最悪の場合システム停止を招く可能性があると予測されています。
今金融業界では、レガシーシステムから脱却し、DX化を進めていくことが早急の課題です。
クラウド導入・AIやRPAによる自動化・オープンAPIの活用など、できることから徐々に移行していくことが、システムトラブルを防ぐことになるでしょう。
金融DXについては、様々な企業が参加して、金融DXフォーラムやカンファレンスを行っています。
全国各地で無料開催しているだけでなく、オンラインでも開催しているので気軽に参加してみるのがおすすめです。
MabuhayTechでは、金融業界のDX化をサポートしています。フィリピンに拠点を置くMabuhayTechは、IT人材の確保に悩む日本企業と、フィリピンの優秀なエンジニアをつないでいます。
金融DXを進めるスマートフォンアプリの開発、国際送金のデジタル化など、金融業界で取り組むべきDXは数多くあります。
「どこから取り組めばいいのか」「どういったDX化があるのか」など、まずはMabuhayTechにぜひご相談ください。
金融業界の明るい未来を一緒に考えていきましょう。
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DX(デジタルトランスフォーメーション)により、私たちの生活はより良いものに変革できると期待されています。
そして現在、様々な業界でDX化が進められていますが、医療業界も例外ではありません。
そこで今回は、「医療DXの現状と課題」「医療DXによって実現できること」について詳しく解説していきます。
さらに、実際に行われている「医療におけるDX事例」も紹介していきますので、医療DXを検討している方はぜひ参考にしてください。
医療DXの事例紹介前に…医療DXとは?
医療DXとは、病院や薬局、訪問看護ステーションなどの医療機関が、患者に関する情報やデータをもとに、デジタルテクノロジーを使ってより良い医療サービスや予防医療などを提供していくことを指しています。
またDX化により、医療現場で働く人の環境改善も期待できます。
日本の医療保険制度では、医療機関の自由選択や公平性が求められています。
医療DXを進める際には、ほかの医療機関より優位に立つことを考えるのではなく、各医療機関が情報を共有し、医療の提供をより効果的かつ効率よく行えるかを考えるのがポイントです。
医療DX事例の現状と課題について
経済産業省のIT政策実施機関であるIPAが公表した「DX白書2023」によると、医療福祉業界で「DXを実施している」と回答したのは、わずか9.3%という結果でした。
ほかの業界と比べて、医療業界でDX化が進んでいない理由は何なのでしょうか。
具体的な課題をあげてみます。
医療DXの現状と課題①「ITリテラシー不足」
例えば、医療機関で導入されている電子カルテの普及状況は、令和2年の調査(医療施設調査|厚生労働省)によると、400床以上の病院で90%以上と進んでいるのに対し、200床未満の病院では50%以下となっています。
この理由として考えられるのが、医師やスタッフのITリテラシー不足です。医療に関する専門的な知識をもった医師でも、パソコンが上手く使えないと電子カルテの操作は難しいでしょう。
働く人数の多い大規模病院ではITツールを使いこなせる人材も集めやすいですが、小規模な医療機関や診療所では、なかなかITリテラシーが向上しないのが現状です。
また患者さん自身が、IT機器に慣れていないという点もDX化を阻む原因となります。
PCに向かってカルテの記入を行うことで、患者さんが医師との距離を感じてしまったり、スマートフォンなどを利用した予約システムの使い方がわからなかったり、高齢の患者さんが多い医療機関では、むやみにデジタル化を進めることが難しいケースもあります。
医療DXの現状と課題②「医療機関の予算制限」
医療DXを進めようとすれば、ある程度のコストがかかります。特に規模の大きな医療機関で大掛かりなシステムを導入しようとすると、かなり大幅なコスト負担となるでしょう。
国が医療費抑制策を推進している日本では、多くの医療機関で経営が悪化しており、DX化に割ける予算が限られているのが現状です。
地域の小規模な診療所では、小さなところからDX化を進めていこうと思っても、レセプトコンピューターや電子カルテシステムの導入は、決して少なくない負担であることは否めません。
医療DXの現状と課題③「医療従事者の不足」
少子高齢化が進み、労働人口が減少している日本では、医療従事者不足が深刻な問題となっています。
診療に必要なスタッフを確保できず、やむを得ず診療科を減らしたり、休診したりするケースが後を絶ちません。
ほかにも基幹病院や中核病院では、夜勤や長時間の拘束などハードな勤務体制によって離職率が高くなり、慢性的な医療従事者不足に悩まされているケースも多々あります。
医療DXを進める以前に、病院経営自体が厳しい状況でもあるのです。
医療DXの現状と課題④「地域による医療格差」
地域による医療格差は深刻です。
人口の多い都市部ではたくさんの医療機関がありますが、人口の少ない過疎地域では、医療機関が足りないといった問題が起きています。
過疎地では高齢者も多く、本来であれば迅速に対応できる医療機関が必要です。
しかし現実には、こうした地域には入院設備などを伴う医療機関がないことも多く、住む地域による医療サービスの不公平は開く一方です。
医療DXの現状と課題⑤「アナログな業務習慣の定着」
電子カルテは1999年に厚生労働省に認可されましたが、規模の小さな診療所では未だ普及率が低いままです。
これは導入コストの負担、パソコンの操作が不慣れであるといった理由以外に、紙カルテに対する医師自身のこだわりも関係していると言われています。
診察のときに患者さんと向き合い、会話をしながら紙カルテに書き込むという作業は、患者さんと医師の信頼関係を築くために必要だと考える医師は少なくありません。
また電子カルテでは、ひとつの病気に対して1病名のみの表現しかできませんが、紙カルテであればひとつの症状に対して複数の病名を書くことが認められています。
アナログ業務だからこそできる習慣は、患者にとって良策であるという意見も一理あり、あえて電子カルテ導入を見送る医師もいるのです。
医療DX事例によって実現できること
どのような業界でも、「DX化することで何が実現できるのか」、具体的にわからないと推し進めていくことは難しいでしょう。
ここからは医療DXによって実現できることをいくつか紹介していきます。
医療DXによって実現できること①「医療業務以外の業務効率化」
医療現場には、医療行為以外にも効率化すべき点がいろいろあります。
例えば患者さんの待ち時間短縮です。具合の悪い患者さんにとって、長い時間病院内で待つことは、肉体的・心理的な負担が大きいものです。
またいろいろな症状をもった患者さんが待機する待合室では、院内感染のリスクも発生します。
デジタル技術を用いた予約システムを導入することで、こうした患者さんの待ち時間を削減することができ、多くのメリットが生まれます。
ほかにも電子カルテの導入によって、膨大な紙カルテの保管場所が必要なくなります。
また患者さんのIDを入力すれば、過去のカルテ情報を簡単に取り出すことが可能です。
今までのように、膨大な紙カルテの中から情報を探す時間と労力はいらなくなります。
電子カルテによるDX事例では、「事務的な業務負担が軽くなった!」といった声も多く聞かれます。
医療DXによって実現できること②「クラウド化によるBCP強化」
大規模な災害が懸念されている日本では、BCP(事業継続計画)が求められています。
BCPとは、地震や台風の自然災害といった非常事態が発生した場合に、重要な事業を継続するための方法や手段を取りまとめた計画のことです。
仮に紙カルテで診療を行っている場合、災害時には流出や消失などにより、大切なカルテを紛失してしまう可能性があります。
電子カルテを導入しクラウドに保管しておくことで、大切な患者データを失わずに済み、医療現場だけでなく患者さんにもメリットがあることでしょう。
医療DXによって実現できること③「予防医療サービスの普及・実現」
日本は40年以上、世界で一番長寿の国という立場を保ち続けています。
そして世界的に見ても超高齢化社会に突入している日本では、近年医療に対する考え方が変わってきました。
今までは「病気にかかってから治す」というのが一般的だった医療が、「病気になりにくい体作りで健康維持」といった視点に変わってきているのです。
こうした予防医療の取り組みでは、食生活や運動といった生活習慣の改善や健康診断など、健康なときにおける病気予防の意識が大切になってきます。
毎日の運動量や体温測定、血圧などの数値を、デジタル端末に記録して管理していくことは、体調管理だけでなく医療提供の際に役立つことでしょう。
医療DXによって実現できること④「オンライン診療やオンライン問診票の実用化」
オンライン診療は、コロナ禍での非対面診療をきっかけに急速に広まりつつあります。
もともとは医師が少ない過疎地などでも、適切な医療サービスが受けられるように始まった診療方法でしたが、パンデミックの際、感染リスクを抑えながら診療できるというメリットが注目され、数多くの医療機関でのDX事例となりました。
なかでもオンライン問診は、患者さんと医療機関、双方にとってメリットが大きなシステムです。
自宅でWEB問診表に記入してデータを送信すれば、患者さんは医療機関での待ち時間の短縮になり、ほかの患者さんからの感染リスクを減らせます。
医療機関は電子カルテへの転記作業がなくなり、大幅な業務の軽減が期待できます。
医療DXによって実現できること⑤「医療ビッグデータの活用」
情報通信技術の驚異的な進化により、多くのデータを収集できるようになりました。
現在、様々な業界でこのビッグデータを収集・活用していますが、医療業界も例外ではありません。
実際のDX事例では、電子カルテを医療機関同士で共有することで、診療の時間短縮や重複する検査項目の簡素化につながっています。
また特定疾患の臨床データや薬局での調合データは、新しい治療に関する研究や新薬の開発などへ有効活用が可能です。
今後、AIとビッグデータを組み合わせることで、病気の早期発見や画像診断の精度アップ、さらには病気の発生確率の予測まで期待できるともいわれています。
医療DXによって実現できること⑥「患者さんの待ち時間削減」
病気を抱えた患者さんにとって、医療機関での待ち時間は大変苦痛なものです。待つこと自体がストレスになるだけでなく、院内感染のリスクも伴います。
医療DXが進むと、医療機関同士が患者さんの情報を共有することができ、複数の医療機関を受診した場合、同じ検査を省くことが可能になります。
患者さんの待ち時間を短縮できるだけでなく、高騰する医療費の抑制にもつながるでしょう。
医療におけるDX事例
医療業界で取り入れられているDX事例について、具体的なツールを紹介していきます。
医療DX事例①Medicom-HRf Hybrid Cloud
「Medicom-HRf Hybrid Cloud」は、デバイスフリーの電子カルテシステムです。院内で使っている電子カルテを院外でも閲覧できます。また往診先で撮影した患部の画像を取り込んだり、カルテの記録が可能です。
予約・再来受付システムや、医療用画像管理システム(PACS)、患者さんが来院前にスマートフォンやパソコンで問診票に記入する問診システムなど、ほかの様々なサービスとの連携ができ、患者さんと医療機関の双方において利便性が高まるシステムです。
データをクラウド上に保管するため、もしもの時にも簡単にデータ復旧ができ、迅速に医療サービスの提供を再開できます。
医療DX事例②Air WAIT
「Air WAIT」は、iPadを使った受付・順番待ち管理システムです。飲食店などで広まっていますが、医療分野でも活用されています。例えば病院では、オンラインによる予約受付をすれば、順番が近づいてから来院することが可能になり、待合室で長時間待ったり院内感染のリスクを減らしたりできます。
導入に必要なのは、iPadとプリンターのみ、低い初期費用でスタートできる魅力があり、実際に多くの診療所などのDX事例があります。
医療DX事例③HELPO
ソフトバンクが提供している「HELPO」は、からだの悩みをいろいろな方法でサポートしてくれるヘルスケアアプリです。
具合が悪くなった時にいつでも相談できるよう、医師や看護師・薬剤師を中心とした医療チームが、24時間体制でチャットの相談に応じてくれます。
ほかにも病院検索やオンライン診療などのヘルスケアサービス、従業員の健康管理を担う法人向けサービスなど、いろいろなオンライン健康医療相談サービスを提供しています。
もちろん先ほど紹介した「Medicom-HRf Hybrid Cloud」との連携も可能です。
医療DX事例④AI問診ユビー
「AI問診ユビー」は、Ubie社が提供するAI搭載のWEB問診システムです。患者さんが入力した問診内容が電子カルテに自動反映され、医師がそれを見ることができるだけでなく、AIによって病名が算出されます。
自宅にいるときに問診表へ回答できるため、医療機関内の待機時間短縮や院内感染リスクの低減につながります。もちろん電子カルテによるスタッフの業務負担軽減にもつながることでしょう。
医療DX事例⑤センシングウェーブ
夜間は医療機関のスタッフも少なくなります。しかしながら患者さんが睡眠時に体調が悪化することは珍しくありません。
「センシングウェーブ」は、凸版印刷が提供している非接触型のセンサーで、ベッドマットレスの下に設置する装置です。
患者さんの睡眠の深さ・心拍相当数・呼吸相当数の計測や、ベッドから起き上がって離れたり、ベッドに戻ってきたりしたタイミングもPC上で確認できます。
全フロアの患者さんの情報を1台のPCで管理できるため、異常時におけるスタッフの連携に役立ちます。
医療DX化をご検討の方はMabuhayTechへ
私たちの暮らしを、より良いものに変えていくと期待されているDX(デジタルトランスフォーメーション)は、医療業界でも注目されています。
しかしながら医療DXは思ったより進んでいません。
ITに対するリテラシー不足や、紙カルテなどアナログ習慣の定着、DX化への予算の壁など、医療DXには様々な課題が残っています。
ただし医療DXで実現できることもたくさんあります。
電子カルテやオンライン問診表などの導入で、医療業務以外の効率化が可能です。
患者データをクラウドに保管すれば、災害時に対応できるBCP(事業継続計画)の強化につながります。
もちろん、患者さんにとってのメリットも数多くあります。病院での待ち時間短縮や感染リスクの低減は、患者さんのストレスを大幅に減らすことでしょう。
さらに医療ビッグデータを活用すれば、新たな治療法の発見や新薬の開発も期待できます。
このように医療DXの推進は、医療業界や患者さん双方の明るい未来を支えるものです。
MabuhayTechでは、医療DXの導入サポートを行っています。
多くの業界で急速にDX化が進められている昨今、日本国内のリソースだけでは、十分なDXは期待できません。
日本ではIT人材の不足が叫ばれており、優秀なエンジニアの確保は非常に困難だと言われているからです。
そこで注目されているのが、オフショア開発(オフショアDX)と呼ばれる、DX化のシステム開発業務の海外委託です。
MabuhayTechはフィリピンに拠点を置く企業です。フィリピンでは国を挙げてIT人材の育成に努めており、若くて優秀なエンジニアが数多く育っています。
MabuhayTechは、フィリピンの優秀なIT人材と日本企業をマッチングさせ、安全性と信頼性の高いシステム開発・ソフトウェア開発などを低コストで提供しています。
電子カルテなどの導入は、400床を抱える大規模病院だけにメリットが大きいわけではありません。
スタッフの数が少ない診療所だからこそ、DXを導入して業務負担の軽減に努めるべきなのです。
MabuhayTechでは医療施設や薬局など、顧客のニーズにあわせた開発サービスを提供しています。
「医療DXはお金がかかる」と諦めてしまう前に、まずは低コストで導入できることから始めてみませんか?
また「ITの知識がない」「どこから手を付けていいのかわからない」という人も、まずはMabuhayTechにご相談ください。
どのようなサービスがあるのか、何を導入すれば効率よく改善できるのか、一緒に考えていきましょう。
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