私たちの暮らしの中で、ITはなくてはならない存在となりました。
インターネットなどの通信と、スマートフォンなどの情報機器を組み合わせた情報処理技術、すなわちITは、グローバル化やライフスタイルの変化から急激な成長を遂げています。
そんなIT業界が抱える深刻な問題が「IT人材の不足」です。
今回は、開発リソースとは?開発リソースの現状、開発リソース不測の解決策、オフショア開発のメリットについて詳しく解説していきます。
開発リソースの問題は、日本だけが抱えているわけではありません。
日本の企業が世界と戦うためにも、開発リソースについて理解しておきましょう。
そもそも開発リソースとは
IT分野でよく聞かれる「リソース」という単語は、使われる場面や状況によりその主旨が変わってきます。
例えばパソコンで仕事をしているとき、動きが遅くてイライラしたことはないでしょうか。
これはパソコン本体の必要メモリが不足し、処理速度が遅くなっていることが原因です。
このように、パソコンを稼働させるために必要なメモリやCPUの処理速度のことを、IT分野では資源と考えて「リソース」と呼んでいます。
一方、今後世界のビジネスシーンを左右する開発リソースは、同じ「リソース」であっても意味合いが異なります。
開発リソースとは?
開発リソースとは、システム開発をする際に必要な人手や設備資金などを指す言葉です。
今までのインフラというと、水道や道路・鉄道、通信施設などの建設が主流で、これらは社会インフラや交通インフラと呼ばれてきました。
加えて近年では、ITインフラと呼ばれるネットワークを通じた環境設備の構築が、急速に進められているのです。
急成長を遂げるIT分野においては、パソコンやサーバー・ルーターなどのIT機器だけでなく、ITエンジニアといった人材も必要不可欠です。
開発リソースはプロジェクトの遂行において、とても重要なカギとなります。
開発リソースの現状
現在、日本国内ではIT人材の不足が深刻です。
最も大きな原因は、人口減少による少子高齢化が急速に進んでいることにあります。
内閣府が公表している「令和4年版高齢社会白書」によると、日本の生産年齢人口は1995年を境に減少しており、様々な業界で労働力不足を招いています。
もちろんIT業界においても例外ではなく、IT人材不足は大きな問題です。
しかしITの人材不足は、単純に数を増やせばいいという問題ではありません。
即戦力が不足している
世界中でITが急速に広がる中で、IT人材の育成は以前より指摘されていました。
日本でもITエンジニア育成のため、プログラミング教育市場は成長拡大を遂げており、実際にエンジニアの数は増加しています。
それでも解決されていない「開発リソース不足」は、なぜ起こってるのでしょうか。
それは即戦力となる人材が不足しているからです。
プログラミングの知識を得たエンジニアが、世の中に出てすぐに、実践で活躍できるというわけではありません。
なぜならプログラミングの仕事は知識だけで行われるものではなく、周りの人間とのコミュニケーションや経験値によって進められるものです。
また現在日本で流通しているITシステムは、老朽化が進んでおり、このままではセキュリティ面で深刻な問題が発生し、ブラックボックス化に至ることが懸念されています。
そのため、既存のITシステムのリニューアルやメンテナンスすることが必須です。
しかしこれらの作業には、経験値を積んだプログラマーの力が必要であり、その数が足りていないのです。
育成スクールなどに通えば、プログラミングのスキルを身に着けることは難しいことではありません。
ただしIT業界で活躍するためには、プログラミングスキル以外にもコミュニケーション力や実践での判断力が必要不可欠になります。
日本ではプログラミングスキルを学んだエンジニアは育ってきていますが、経験を積んだプログラマーが育つにはまだ時間がかかるのが現状です。
もし仮に、力がないエンジニアにプロジェクトを依頼すると、問題が起きたときにうまく解決できなかったり、判断に時間がかかってしまったりします。
最終的にプロジェクトの長期化や、場合によっては頓挫してしまう可能性だってあるのです。
日本国内におけるITエンジニア不足は、かなり深刻なものなのです。
情報セキュリティと先端IT人材の必要性
IT人材不足といわれる日本においても、プログラミングスキルを身に着けたエンジニアは着実に増加しています。
しかしながら急速に発展を遂げるIT業界において、これから必要とされるのは、「情報セキュリティ」や「先端IT」に精通した人材です。
先端ITとは、ビッグデータや人工知能AI、家電や車などのモノとインターネットをつなぐIoTを指し、これらに対応できる人材は大変重宝されるといわれています。
従来型のIT人材ではなく、スキルアップしたIT人材の必要性がより高まっています。
開発リソース不足の解決策
厚生労働省や経済産業省においても、IT人材不足に対する対策は行っています。
例えば、従来型のIT人材のためのスキルアップ支援や、先端IT人材・情報セキュリティ人材の育成強化などが具体的に行われていますが、これらの対策が人材不足の解消実現につながるにはまだまだ時間がかかるものであり、いま必要な開発リソース不足の解決策とはなりません。
では現在、企業が進められる開発リソース不足の解決策にはどのようなものがあるのでしょうか。
オフショア開発の活用
最も即効性があり、実現しやすい対策がオフショア開発の活用です。
今までも、中国やインドなどでシステム開発を委託するオフショア開発は行われてきました。
近年、中国やインドでは人件費が高騰し、オフショア開発のメリットでもあるコストパフォーマンスが得られなくなってきました。
そこで委託先を弊社が拠点とするフィリピンといった、東南アジア諸国に移行する企業が増えています。
フィリピンではIT人材の育成を国策として掲げており、日本よりも安価な人件費で、技術力があるIT人材を確保しやすくなっています。
「とにかく開発コストを抑えたい」「継続的に開発リソースが必要である」といった企業にとって、オフショア開発のメリットは大きいものでしょう。
開発リソースの管理と最適化
すでに開発リソースが用意できている場合、まず行うべきは新たな人材の確保ではなく、現在の開発リソースの最適化です。
そのためには現状の開発メンバーのスキルや稼働状況をきちんと把握し、業務実態や作業負荷を可視化して管理することが重要です。
そうすることで余剰リソースを発見することができ、新たな人材を増やすことなくプロジェクトを進行できる可能性があります。
社内でのIT人材育成の強化
将来的なメリットをみれば、社内でIT人材を育成するという方法も考えられるでしょう。
育成には時間がかかること、研修やOJTなどが必要であるといった点は考慮しなければなりませんが、本当に必要なスキルを持った人材の確保、採用費の抑制などがメリットとして期待できます。
多様な人材を採用
日本国内のIT人材は、すでにかなり不足しています。
そのため固定観念にとらわれた人材採用をしていると、リソース不足の解決にはなりません。
ポイントとなるのは、多様な働き方ができる企業改革です。
育児や介護などで短時間勤務を希望する女性や、テレワークを主軸としたフリーランスのエンジニアなど、多様な人材を採用することで足りないリソースをカバーすることが求められています。
外部にチームを構築
社内でIT人材を十分に確保できない場合、外部にチームを構築する方法もあります。
外部チームを構成するメリットをあげてみましょう。
- 月額制で必要な人材を確保できる
- リソースの管理と最適化が可能
このように、外部でのチーム構築は、開発リソース不足解消の有効手段です。
ただし社内チームのように、常に作業内容を確認できるわけではないので、プロジェクトの遅れや方向性の違いなど、デメリットが発生する可能性もあります。
そのため、外部チームが自社にあった内容で構築できるのか、きちんと見定めることが重要です。
オフショア開発のメリット
オフショア開発は開発リソース不足に悩む日本企業にとって、有効な解決手段のひとつです。
優秀な人材・リソースの確保
オフショア開発国として人気の高いフィリピンでは、国策としてIT人材の育成に取り組んでいます。
これらの国ではIT系の職種が高収入であり、優秀な若者の多くがITエンジニアを目指し、実際にスキルの高いエンジニアが数多く育っているのです。
そのために、日本で起こり得る、人材不足が原因による開発遅れが生じにくく、開発リソース不足の解消になっています。
コスト削減
開発コストにおいて、大部分を占めているのが人件費です。
フィリピンといったオフショア開発国では、プログラマー1人当たりの平均月収は35万円程度、一方、日本でプログラマーを確保するためには、1人当たり60~70万が必要だと言われていますからその差は大きいでしょう。
オフショア開発のように、外部にチームを構築するニアショア開発(地方都市へ開発を委託する策)においてもコスト削減は実現できますが、その幅は小さく、将来的な人材不足解消とはならないためメリットは大きくありません。
ラボ型開発の実現
一定期間、継続的に開発リソースを確保したいという場合は、オフショアのラボ型開発を選択するのがおすすめです。
ラボ型開発では、海外の企業に専任のエンジニアチームを構築し、一定期間継続して開発リソースの提供を受けることが可能です。
まだ次の要件が固まっていなくても、現在依頼しているチームをそのまま確保しておくことができますし、プロジェクトに要件が追加されても、新たに契約をし直す心配もありません。
エンジニアのリソース確保は他の企業との競争でもあります。
オフショアのラボ型開発は、リソース不足解消の大きなメリットです。
開発リソース不足で困ったときはMabuhayTechへ
IT分野での開発リソース不足、それはIT人材が足りていないという点です。
現在、日本は深刻なIT人材の不足に直面しており、この問題は今後さらに悪化すると言われています。
IT人材そのものは、プログラミングスクールの拡充などにより増加してはいますが、プログラマーの仕事は知識だけで成り立つものではありません。
コミュニケーション力や実戦での判断力などが必要であり、IT分野で活躍できる即戦力が圧倒的に不足しているのです。
もちろん日本国内では、リソースを最適化したり、自社でIT人材を育ててリソース不足を解消している企業がたくさんあります。
また時短勤務や在宅勤務、育児休業中の女性を雇用するなど、多様な人材で問題に取り組んでいくのも解決策として有効です。
しかしながら日本国内での人材確保は、コスト面やエンジニアの数など問題点が多く、容易ではありません。
そこで注目されているのが、海外にチームを構築し開発リソースを確保できるオフショア開発です。
最近人気の高まっているベトナムやフィリピンといったオフショア開発国は、国策でIT人材の育成に努めています。
そのため若くて優秀なITエンジニアが多く育っており、技術力のあるエンジニアの確保がしやすいというメリットがあります。
MabuhayTechはフィリピンのマニラに拠点を置き、日本企業へフィリピンの優秀なIT人材を提供しています。
安全性と信頼性の高い、高品質のソフトウェアをローコストで提供できる、これがMabuhayTechの強みです。
また開発リソース不足の問題を抱える企業には、専属のIT人材を提供してチームを構築する、オフショアラボ型開発の提案をしています。
日本のIT人材不足は、今後ますます拡大していくとされています。
高騰するIT人件費と開発リソース不足、それらを解決する方法がオフショア開発です。
私たちMabuhayTechは、日本企業のIT問題解決と、フィリピンの優秀なITエンジニアの雇用創出、双方にとって明るい未来を目指して取り組んでいます。
「オフショア開発の導入を真剣に考えている」「オフショア開発でどのようなメリットが得られるのか知りたい」、まずはMabuhayTechにご相談ください。