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2024/02/11
日本は、緑が豊かであることを示す森林率がノルウェーに次いで世界第2位であり、古くから林業の盛んな国でした。
しかしながら昨今、林業を取り巻く環境は非常に厳しく、多くの課題を抱える産業となっています。
今回の記事では、「林業のDXとは?」「林業DXの現状と課題」「林業DXのメリット」について詳しく解説していきます。
実際に林業でDXを導入した企業について、具体的なDX事例も交えて紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
林業のDXとは?
IoTやAIを活用して事業の変革を目指すDXの取り組みは、林業DXにおいても重要だと言われています。
実際、林野庁では「森林資源情報のデジタル化」と「スマート林業」を推進しており、DXの導入を図ることで、荒廃する森林管理や高齢化が進む林業の効率化が期待できるとしています。
自治体などの取り組みはすでに始まっており、例えば各都道府県で行われているのは、森林管理の基礎となる森林簿や森林基本図などの情報をデジタル化して管理することです。
今後は森林クラウドを導入し、これらのデータを自治体間で連携・共有したり、林業経営事業体へデータを提供したり、林業活性化に向けた活用促進が求められています。
また現在は多大な人員と時間をかけて計測している森林調査において、レーザー計測の導入が検討されています。
レーザー計測とは、レーザー光を照射して樹高や森林蓄積(森林資源量の目安)を計測する技術ですが、これらのデータを解析することで詳細な地形の把握ができ、樹高や森林蓄積の推計もかなり正確な値で知ることが可能です。
レーザー計測が広く活用されれば、日々の業務効率化が進み、林業の人材不足に大きく貢献すると言われています。
林業DXの現状と課題
国土の7割近くが森林である日本にとって、林業が果たす役割は大きなものです。
しかしながら後継者不足やSDGsへの関心など、林業自体の改革が求められているのも事実です。
では林業が抱える課題とDXの現状はどうなっているのでしょうか。
林業DXの現状と課題①林業産出額が減少している
日本の林業産出額は1980年をピークに下落傾向にあります。
戦後、日本の高度成長期による住宅建設ラッシュで木材を大量に伐採したことや、木材価格が下がったことにより出荷してもお金にならないといったことが原因です。
特に国産木材の下落は著しく、ピーク時と比較するとヒノキ中丸太は約4分の1、スギ中丸太は約3分の1にまで価格が落ち込んでいます。
人口減による住宅建設数の減少や国産木材価格の下落は、林業に大きな影響を与えていると言っても過言ではありません。
林業DXの現状と課題②事業地を確保するのが難しい
林業の経営者に対してアンケートを行ったところ、「規模拡大の意向がある」と回答した事業者が7割を占めました。
その一方で、事業を行う上での課題としてあげられたのが「事業地確保が困難」という答えでした。
森林は所有者の世代交代などが進み、持ち主が森林近くに住居していないことも多く、森林経営の意欲が低いと言われています。
全国では森林をただ相続して放置してある放置林が問題になっており、森林所有者と林業経営者をマッチングしていくことが林業再建の課題でもあるのです。
林業DXの現状と課題③生産性が低い
先ほど国内木材価格が下落していると述べました。
たとえ国産木材を販売しても、伐採や運搬費などの素材生産費や伐採後の再植林費用、その後の間伐費用などを差し引くと、林業従事者の手元に残るお金は決して多いものではありません。
林業の生産性の低さは従事者の年間平均給与にも表れていて、ほかの産業と比較すると年間100万円も少ないとされています。
採算が合わないために、さらに伐採を手控えるといった悪循環も起きており、林業における生産性の低さは大きな課題です。
林業DXの現状と課題④林業従事者が高齢化している
林業従事者の高齢化も課題です。
農業や漁業と同様、第一次産業である林業もまた、従事者の高齢化が進んでいます。
林野庁が発表している「林業労働力の動向」によると、林業従事者は減少傾向にあり1980年には14万人以上であった従事者は、2020年には5万人を下回っています。
林業の高齢化率(65歳以上の割合)を見てみると、2015年は25%になっており、ほかの産業平均13%と比較してもかなり高い水準です。
林業DXのメリット
「林業 × IT」は一見つながらないように見えますが、実はそうではありません。
ITを活用したデジタル化は、林業に多くのメリットをもたらすと考えられています。
林業DXのメリット①生産性・安全性の向上
林業DXは生産性や安全性の向上が期待できます。
例えば、今までは植林に使う苗木は人の手で運んできましたが、ドローンなどを使って運搬すれば、同じ労働力であっても生産性を向上させることが可能です。
また林業はほかの業種と比較して、労働災害が多い産業だと言われています。
急斜面など不安定な足場でチェーンソー・鉈など刃物を使用すること、重くて長い木材を扱う作業が多いことなどが理由ですが、遠隔操作での伐採自動化や機械化が進めば、林業従事者の労働災害発生率が下がるのではないかと期待されています。
林業DXのメリット②効率化による人員コスト削減
労働人口減少を招いている日本では、どの業界においても人員不足が課題です。
もちろん林業においても例外ではなく、DX化することで省人化を図ることが期待できます。
例えば今までは森林の中に歩いて人が入り、樹高などの森林資源データを集めていましたが、ドローンやレーザー計測などのデジタル技術を活用すれば、多くの人員を集めなくてもデータの収集が可能になります。
さらに集めた森林資源データの蓄積・分析は、適正な森林管理に役立つだけでなく、生産から配送までの計画管理にも適用可能です。
ほかにも苗木の運搬や薬剤散布にドローンを活用したり、GIS(地理情報システム)による位置情報管理を使用したり、多くの場面で人員不足解消につながります。
林業DXの導入事例
林業DXの導入には、林野庁のスマート林業実践対策の補助金が活用されているケースが多くみられます。
実際にどのような取り組みが行われているのか、導入されたDX事例を紹介していきましょう。
林業DXの導入事例①スマート林業タスクフォース NAGANO
長野県は全国4位の森林保有県ですが、豊かな森林資源を活かしきれず、需要にこたえるための供給体制の遅れが課題となっていました。
長野県北部では、北信州森林組合が信州大学やアジア航測と連携してDX化を進める一方で、他の地域では従来通りの手作業による林業が行われており、DX化の地域格差が問題となっていたのです。
そこで県全体の森林管理と林業経営の効率化を図るために、ICT技術を各地域に浸透させるための「スマート林業タスクフォースNAGANO」を発足させました。
林業のデジタル化は、一部地域でのみ導入されている状況では、本来の力を発揮することができません。
そこで県全域にICT技術を普及させるべく、林野庁の補助事業を活用して平成30年間から3年間、「スマート林業タスクフォースNAGANO」で様々なDXの取り組みを実証しました。
この協議会発足前に県全域の森林で航空レーザー計測を行い、森林情報を入手していました。
協議会発足後、さらにドローンの写真解析データを組み合わせて森林資源量をより的確に把握、森林管理や調査にかかる労務軽減や生産経営計画の精度向上を、県全体の林業事業体に示したのです。
林業のDX化でどのようなことが実現できるのか、事例を示してアピールしたことで、今までDX導入をしていなかった林業事業体の関心が高まり、長野県全体のDX化が大きく進むことにつながりました。
林業に携わる人たちにとって、漠然としていた林業の課題を「見える化」したことで、DX事例の実現により課題解決ができるという未来が見えたのです。
林業DXの導入事例②原木安定供給に向けた木材生産・流通協議会(愛知県)
愛知県は名古屋市をはじめとした大規模な木材消費地があり、近接する三河山間地域には建築資材として利用可能な資源が豊富といった恵まれた環境があります。
しかしながら国内木材価格の低迷により、森林所有者の木材生産意欲が下がり、県内に愛知県産木材が安定して供給できていない現状が課題となっていました。
そこで愛知県・森林を保有する市町村・製材工場を含んだ林業関係者が一緒になって原木安定供給に向けた木材生産・流通協議会を設立、ICTを活用した森林管理システムの構築と木材生産流通の合理化に向けた取り組みを実施しました。
航空レーザー計測
今まで人員を割いて調査していた森林資源情報を、航空レーザーにより計測、地域情報の把握もしています。
こうした技術は人員の大幅な削減につながります。
路網設計支援ソフトの導入
路網設計支援ソフトを導入し計測した森林データ情報を読み込むことで、木材資源の分布状況に応じた効率的な路網配置(林道や作業道)のシミュレーションが可能になりました。
生産工程管理システムのクラウド導入
開発した日報アプリを使い、スマホを使って現場作業員がその場で日報を入力、クラウドデータとして収集可能になり、木材生産の進捗管理をリアルタイムに確認できるだけでなく、作業員の就業軽減にも役立っています。
木材需給マッチングシステムの構築
ICTを活用して木材生産流通体制を見直すことにより、流通コスト削減の実現を目指して林業就業者の収入アップを図ります。
こうした複合的な林業DX事例が目指すのは、今後林業が持続的に成長できる産業であるということです。
林業DXの導入事例③いしかわスマート林業推進協議会
石川県の「いしかわスマート林業推進協議会」が挑戦しているDX事例は、『繋がる林業』です。
森林といってもその形態は自然林と人工林の2種類あります。
天然林は自然の力によって発芽・成長をした森林ですが、人工林は生産を目的として植栽された森林で、人の手で管理しながら木を育て、やがて収穫(伐採)します。
石川県の人工林率は約40%でその多くが主伐期を迎えているのです。
ところが森林の所有者は、国産立木価格が低迷していることから伐採に乗り気ではありません。
このまま人工林を放置すれば、生態系に乱れが生じたり土壌が緩んで災害が起きやすくなったりします。
森林が抱える課題を解決するために、石川県はコマツと提携してドローンとICTハーベスタ(立木の伐倒から集積まで行う自走式機械)を導入しました。
まずはドローンを使って森林境界を明確にし、正確な森林資源の調査に着手、そのうえでコマツのICTハーベスタを投入し、伐採と同時に木材を選別、リアルタイムで運搬計画を立てられるようになったのです。
森林で得られたデータは流通現場にも共有され、コストを抑えて市場に木材を流通させることに成功、林業従事者や森林所有者にとって経費削減といったメリットを生み出すDX事例として注目されています。
林業DX化をご検討の方はMabuhayTechへ
世界的に見ても、日本は緑豊かな国であることは間違いありません。
しかしながら林業を取り巻く環境は厳しく、多くの課題を抱え、このままでは林業自体が立ち行かなくなると心配されています。
そこで求められているのが林業DXの導入です。
人の手によって計測していた樹高や森林の状況を、ドローンによる空撮でデータ収集・解析を行い、それらのデータを使って木材流通の効率化を図る林業DXは、業務の効率化や人手不足の解消に役立つと期待されています。
今後、日本の林業を持続させていくためにも、DXによる林業改革が不可欠なのです。
MabuhayTechはフィリピンに拠点を置き、日本企業のデジタル問題を解決するサポートを行っている企業です。
日本では、現在どの業界もデジタル化の波が押し寄せ、IT人材・デジタル人材の不足が深刻になっています。
フィリピンは国を挙げてIT人材の育成に取り組んでおり、多くの若手ITエンジニアがたくさん育っており、MabuhayTechでは彼らと一緒に、日本企業が抱える様々な課題解決をすべくシステム開発やソフトウェア開発に取り組んでいます。
IoTやAIの技術があれば、日本から遠く離れたフィリピンの地でも問題解決は可能です。
「どのような解決方法があるのか」「何から手を付ければいいのか」そんな不安を一緒に解決していきましょう。
まずはMabuhayTechにご相談ください。無料相談はこちら
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私たちの食を支えている第一次産業は、深刻な人手不足に悩まされています。
なかでも漁業は単なる人手不足の問題だけでなく、水産資源の減少や適切な管理という課題も抱えており、これらを解決しなければ漁獲生産量の下落は避けられません。
そこで注目されているのが漁業DXや水産業DXです。
今回の記事では、「漁業・水産業DXとは?」「漁業・水産業DXの現状と課題」「漁業・水産業DXのメリット」について詳しく解説していきます。
漁業・水産業DXを導入して成功した企業のDX事例も併せて紹介していきますので、ぜひ参考にしてください。
漁業・水産業DXとは?
水産物などを捕獲する漁業とそれらを加工して出荷する水産業は、人の手による作業が多く、従事者の高齢化と労働力不足が問題となっています。
物理的な課題解決のために、外国人実習生の活用も行われていますが、根本的な解決には至っていません。
そこで注目されているのが「漁業・水産業DX」です。
第1次産業である漁業・水産業と、第4次産業を基盤とするDXの融合は、今後、漁業・水産業の効率化や省力化に大きく貢献すると言われており、水産庁もDX導入を強く推進しています。
例えば、今までは熟練の漁師による「勘」や「経験」に頼っていた捕獲量ですが、こうした操業は時に非効率を招き、漁獲量不振に至ることもあります。
手作業による漁獲報告など、業務負担が大きいのも問題です。
ICT技術やAIを活用し、水産資源をデータ化し活用することで、貴重な水産資源の保護と漁獲量増加を目指すことが期待されます。
またIoTの活用は、水産物がより多くの消費者のもとへ届けられる可能性を秘めており、漁業・水産業活性化のカギとなっているのです。
漁業・水産業DXの現状と課題
海に囲まれた日本において、漁業は日本の産業を支える屋台骨のひとつでした。
しかし世界1位だった日本の漁業生産量は1984年をピークに減少をたどり、2015年にはピーク時の半分、世界第7位と転落しています。
日本の漁業・水産業が抱える現状と課題は何なのでしょうか。
漁業・水産業DXの現状と課題①労働者不足
第一次産業の労働力不足は深刻で、漁業・水産業も例外ではありません。
水産業はいわゆる3K(キツイ・汚い・危険)のイメージが強く、若い人が敬遠する傾向があります。
このままでは熟練の漁師の知見やノウハウを後継者に伝えることができず、そのまま廃業するケースが増加、さらなる労働者不足の加速につながっていくとされています。
今後、漁業・水産業の未来を支えていくためには、若手人材の育成は不可欠なのです。
漁業・水産業DXの現状と課題②水産資源のデータ不足
今まで漁師の勘や経験に頼ってきた漁業では、水産資源のデータが圧倒的に不足しています。
近年、気候変動などの影響もあって世界的に海洋環境は激変しており、漁獲量にも大きな変化がもたらされています。
本来獲れていた漁場で「魚が獲れない」「別の魚が大量に獲れる」など、適切な資源データの集計・管理なくしては漁業・水産業が成り立たなくなっているのです。
たとえ沿岸地域の漁獲量の情報が集められても、その集計・整理は手作業でなされており、収集に時間がかかると共に、データそのものに正確性がないなど数多くの問題が指摘されています。
こうした事務作業の効率化を図るために、ICTを活用した資源管理システムの構築は急務なのです。
漁業・水産業DXの現状と課題③漁師の年収
年収の低下は、漁業・水産業の深刻な課題です。
残念ながら漁業は「過酷な重労働と低賃金」というイメージが定着しています。
その理由は「安定した漁獲量を保てない」「多くの人手がいるために一人当たりの賃金が安くなる」という点です。
漁業の地元に生まれた若者でさえも、安定した仕事を求めて地元を離れるケースが多く、「漁業・水産業=低賃金」のダメージは大きいと言えるでしょう。
いかに漁業・水産業の年収をアップさせ、人材育成の確保・地域の活性化を目指す取り組みが模索されています。
漁業・水産業DXのメリット
漁業・水産業を取り巻く環境は極めて厳しく、そこに革命を呼び込むためにDX化は必要です。
では具体的に、漁業・水産業DXを導入した場合のメリットとして期待できることは何でしょうか。
漁業・水産業DXのメリット①漁業の業務効率化
漁業・水産業DXの導入メリットとして一番にあげられるのは、業務効率化です。
毎日の集計作業や繰り返されるルーティーン業務は、DXの得意とする分野であり、漁業・水産業においても当てはまります。
毎日行われている漁獲報告をスマートフォンで報告できるようにすれば、漁師が時間や場所を問わずに簡単に報告できるようになり、多くの報告を手作業で入力する必要はなくなります。
こうしたデータを自動で集計し分析できれば、水産資源の適切な管理につながり、今どの漁場で魚が獲れるかという判断の見える化も可能です。
漁業・水産業DXのメリット②漁師の所得向上
漁師の所得を向上させるためには漁獲量を増やさなければならず、そのために必要なのは正確な水産資源の情報と効率的な操業です。
ICTにより適切な情報収集と管理ができれば、高品質の漁獲物と安定した漁獲量を確保することが可能です。
またこうした水産物をDXを活用した流通・物流革命により、国内外の需要に応じて出荷・配送できれば、日本の漁業・水産業の価値が上がり、漁業者一人ひとりへ賃金として還元することができるでしょう。
漁業・水産業DXのメリット③若手人材の育成
産業を発展・維持させるには、将来を担う若手人材の育成が不可欠です。
これまで漁業では、技術の継承やノウハウを身に着けるために、長い期間が必要と考えられてきました。
一人前の漁師になるには時間がかかり、それまでは十分な所得も得られないのが当たり前とされてきたのです。
漁業・水産業DXを導入すれば、経験や勘といった目に見えないものに頼らず、短期間で若手に技術継承をすることが可能になります。
早い段階で人材を育成できることは、これから新しい人材を呼び込んだり、漁業・水産業を活性化させていく大きなメリットとなるでしょう。
このようにDXの推進は、今後の漁業・水産業の展望を明るくしていくために必要な取り組みです。
実際にDXを導入したスマート水産の市場規模予測は、2019年から2027年で約3倍になるとも言われています。
国や自治体によっては、DX導入を後押しするための補助金制度を制定しており、これらを活用して漁業・水産業DXを推進させていくことが期待されています。
漁業・水産業DXの導入事例
ここまで漁業・水産業DXの現状や課題、メリットについて解説してきました。
今後、漁業・水産業DXは徐々に浸透していくと予測されていますが、いち早くDX化を進めた企業にはどのような事例があるのでしょうか。
実際の漁業・水産業が導入したDX事例について、具体的に紹介していきます。
漁業・水産業DXの導入事例①双日株式会社
自動車やプラント、エネルギーや金属資源、食料資源など、世界で幅広くビジネス展開する大手総合商社「双日株式会社」は、マグロ養殖にDXを導入している企業です。
もともと双日株式会社の子会社であるツナファーム廣島株式会社でマグロ養殖を行ってきましたが、自然相手の養殖事業は問題が山積していました。
この課題解決のために導入した事例が、不確実な「自然」をデータ化する試みです。
マグロの正確な尾数把握
従来、養殖マグロの尾数把握は、漁師や生け簀に潜るダイバーの経験値に頼っていました。
しかし一般的な魚群探知機は魚群の位置を知ることはできるものの、はっきりとした魚群を捕えられるわけではないため、正確な数を知ることは困難でした。
そこでカメラを使ってデータを観測し、バーチャル生け簀を構築して尾数推定モデルを作成、より正確な養殖マグロの尾数把握に努めたのです。
給餌と出荷タイミングの最適化
経験値ではなく、実態に近い尾数把握ができている生け簀であれば、マグロへの給餌のタイミングや量をコントロールすることが可能になり、養殖マグロの適切な管理へつながります。
双日株式会社の取り組みによって、質の高い養殖マグロを一番いいタイミングで出荷して「玄海鷹島本まぐろ」の市場価値を高めることに成功しました。
双日株式会社では、この技術の応用でサステナブルな海洋資源を目指すことも可能だと考えています。
双日株式会社のDX事例は、商社としての立場だけでなく水産業の発展にも大きく貢献しているのです。
漁業・水産業DXの導入事例②株式会社ウーオ
水産物の販路は、「水揚げ港 → 産地市場 → 消費地市場 → 小売り・飲食店」と多くの仲介業者を経て消費者のもとへ届きます。
しかし電話やFAXなどアナログ通信での取引が一般的であり、取引先が固定されがちといった課題がありました。
株式会社ウーオはオンライン水産マーケットプレイス「UUUO」を開発、全国の漁港水揚げ情報(産地相場や漁獲量など)をアプリ上で配信して、小売店や飲食店が直にオンラインから発注できるシステムを構築しました。
小売店や飲食店にとって安定的な仕入れや仕入れ内容の充実が可能になり、売り手側にとっては新たな販路の開拓実現という双方にメリットがあるDX事例となっています。
漁業・水産業DXの導入事例③株式会社フーディソン
第一次産業の中でも、漁業は天候による漁獲量の差が大きい、鮮度がとても重要である、漁協規模が小さいなど、農業と同じECプラットフォームでは十分なサービスが提供できないといった課題を抱えていました。
オンライン水産物仕入れサービス「魚ポチ」
株式会社フーディソンが構築したオンライン水産物仕入れサービス「魚ポチ」は、小規模な飲食店でもさまざまな水産物を仕入れしやすいECサイトです。
水産業界では流通関連情報がアナログで扱われており、鮮度の良い魚や希少価値の高い魚は、いつも足を運ぶ市場や港から直接仕入れするしか方法がありませんでした。
フーディソンが構築したのは、個人で操業している漁師と小さな小売店・飲食店がつながることができるプラットフォームで、小ロットでも取引できる場の確保です。
「魚ポチ」のリリースで、小ロットだけれど希少価値のある魚を、本当に必要としている人たちへ届けることが可能になりました。
適正価格による漁業従事者の所得向上
鮮度が重要な魚の流通は、どうしても販売力の大きなスーパーマーケットに有利な流通構造になりがちです。
大手スーパーマーケットに出荷する大量の魚には価格が付くのに、美味しくて希少価値のある小ロットの魚は二束三文で買い叩かれる、こうした状況が続けば、やがて業界全体の崩壊は免れません。
小ロットの魚にも目を向けて適正価格を付けることは、漁師などの所得を上げることにつながり、布いては消費者が今後も美味しい魚を食べられることにつながることでしょう。
漁業・水産業DX化をご検討の方はMabuhayTechへ
私たちの食を支える第一次産業、とりわけ漁業・水産業を取り巻く環境は深刻で、人手不足・低賃金・水産資源の減少と、解決すべき課題が山積みとなっています。
そのような課題の解決に期待されているのが漁業・水産業DXです。
漁業・水産業は今まで漁師の経験や勘に頼る部分が大きく、非効率な操業や業務に悩まされてきました。
ICTやAIなどの技術を用いてデジタル化することは、業務軽減や漁獲量増加、そして漁業・水産業の活性化につながると考えられています。
水産物の資源データを適切に収集・整理・管理し、安定した漁獲量を確保できれば漁師たちの収入増につながり、私たちも安心して美味しい魚を食べることができます。
また大手スーパーマーケットに偏った水産物の流通だけでなく、個人操業の漁師が獲ってくる希少価値の高い魚を、全国の小売店・飲食店に届ける流通経路を確保すれば、小ロットであっても魚の価値を下げずに済むかもしれません。
海に囲まれている日本が今後も豊かな水産資源を活用するためにも、漁業・水産業DXの導入は不可欠なのです。
MabuhayTechはフィリピンを拠点に、さまざまなデジタル化を支援しているシステム開発企業です。
漁業・水産業DXは大企業にとってメリットが大きいだけではありません。
中小の水産業や市場にとっても、業務軽減や新しい顧客の開拓などメリットが数多くあります。
日本国内は多くの業種でDX化が進んでいますが、残念ながら開発を担うデジタル人材が不足しているのが現状です。
フィリピンは国を挙げてIT・デジタル人材の育成に取り組んでおり、若くて優秀なIT人材が数多く育っています。
MabuhayTechはそうしたIT人材を日本企業に紹介し、システム開発を請け負っています。
「DX化に興味はあるけれど、何から始めればいいのかわからない」
このような声はたくさん聞こえてきます。
まずは一度MabuhayTechにご相談ください。どのような悩みがあるのか、どんなDX化ができるのか私たちと一緒に考えていきましょう。
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IT技術を導入したデジタルトランスメーション化は、不動産業界にも押し寄せています。
例えば不動産契約の際に、大量の契約書にサインさせられること、こうしたアナログ手続きをデジタル化させていくのが不動産DXで可能な事例です。
しかし、不動産業DXは、決して進んでいるとは言えない状況だと言われています。
今回の記事では、「不動産業DXとは?」「不動産業DXの現状と課題」「不動産業DXのメリット」について詳しく解説していきます。
実際に不動産業DXを導入した企業や事例についても紹介していきますので、ぜひ参考にしてください。
不動産業のDXとは?
不動産業におけるDXとは、業務にIT技術を導入し、アナログ作業をデジタル化していく動きのことを指します。
不動産業界では、物件や顧客の管理、契約書などの書類手続きを手書きで行っており、業務の大半がアナログ作業となっています。
また物件の内見対応は対面式など、従業員への負担は多大です。
こうした現状は長時間労働や慢性的な人手不足を引き起こし、結果として離職率も高くなるといった悪循環を生み出しています。
不動産業界全体が抱える課題解決として期待されているのが、不動産業DXです。
ここでひとつ知っておきたいのが『不動産テック』と呼ばれるDXですが、不動産業DXと不動産テックは分けて考える必要があります。
不動産テックとは「テクノロジーを使った不動産業界の課題解決や商習慣の改善」を指していて、一見すると不動産業DXと変わりないように見えます。
しかしながら、不動産テックはスタートアップ企業が導入できるDXでもあるため、既存企業が「変革」のために導入するDX化とは分けて考えましょう。
不動産業DX事例の現状と課題
不動産業界は物件や顧客など膨大なデータを扱う業務であるのに、アナログ作業が常態化しています。
そのため従業員の負担は重く、残業の多さや離職率の高さが問題となっています。
日本が直面する長期的な人口減や景気動向などにより、不動産業界のDX化は急務とされていますが、DX事例の現状と課題はどうなっているのでしょうか。
不動産業DX事例の現状と課題①前例が少ない
不動産業界全体でみると、DX化の必要性を感じているのに、まだ導入に至っていない企業が数多くあります。
この原因は、不動産業DXの前例が少ないことが考えられます。
一部の大手不動産企業ではDXが進んでいますが、こうした事例をすべての不動産業者にそのまま当てはめることは難しいでしょう。
DX化したい内容が企業によって異なっていたり、同規模の他社での導入事例が無かったり、不動産業DX事例の少なさは、DX推進の大きな壁となっています。
不動産業DX事例の現状と課題②アナログな商習慣
不動産業界では、いまだにアナログな商習慣が多く残っています。
例えば顧客とのやり取りは電話が多く、1日に何十件もの電話対応をすることも珍しくありません。
ほかにも、物件の図面や設計図は紙ベースですし、契約書や重要事項説明書などのやり取りもFAXが多く用いられています。
こちらがいくらデジタル化したくても、物件のオーナー側が対応していなければDX化を無理やり進めることはできません。
不動産業DXで必要なのは、まずデジタイゼーションを導入してDX化を進め、そこから不動産業界の変革となるデジタライザーションを実施していくことなのです。
不動産業DX事例の現状と課題③DXに精通した人員不足
DX化が遅れている不動産業界では、もともとの人手不足も相まってIT人材やDX人材が不足しています。
だからといって、新たにITを担当する情報システム部署を作り、デジタル技術活用に精通したDX人材を雇用できる企業は多くないでしょう。
不動産業界でのDX推進には、外部の協力が不可欠であるともいえるのです。
不動産業DX事例の現状と課題④消費者ニーズの変化が目まぐるしい
不動産の消費者ニーズは時代とともに変化するのが当たり前ですが、近年そのスピードが上がっていると言われています。
都心の高層マンションブームが起きたかと思えば、テレワークが可能な郊外の一軒家が人気となるなど、消費者が求める不動産の移り変わりが目まぐるしく、その対応はどんどん難易度が高くなっています。
また少し前は、店に訪れて物件探しをするのが一般的であったのが、今ではスマートフォンで物件を絞り込んでいくといったニーズが顕著です。
不動産業DXの導入には戦略と一定の期間が必要となりますが、消費者ニーズの変化が速すぎて改革が追いついていかないという声も聞きます。
不動産業がDXを活用するメリット
不動産業DXの導入効果は、確かに即効性はないかもしれません。
しかし多様なニーズに応えるためのメリットが期待できるのも事実です。
ここからは不動産業がDXを活用するメリットについて考えていきましょう。
不動産業DXの活用メリット①業務効率化の実現
最も大きな活用メリットは、業務の効率化です。
不動産業界で長い間行われていたアナログ作業をデジタル化することで、情報の管理がしやすくなり、社内だけでなく社外でも情報の共有ができるようになります。
分厚いファイルを持ち運ばなくても、タブレットがあれば顧客が希望する物件を検索し、すぐにその場で提示することが可能です。
またアナログ作業で起こりがちな人的ミスを減らしたり、作業工程を簡略化したりすることにもつながるでしょう。
不動産業DXの活用メリット②新サービスの提供ができる
新サービスの提供は、新しい顧客の確保につながります。
例えば、不動産業界で急速に進んでいるインターネットでの物件探しは、店舗のエリア外の顧客を呼び込むことが期待でき、新たな顧客層の発掘も期待できます。
デジタル化によって今まで蓄積してきた大量のデータを分析し、新サービスの提供を見出すことも可能です。
例えば首都圏にオフィスを構える企業が、地方にサテライトオフィスを構える地方創生を後押ししたり、中古物件の新しいリノベーションに着手したり、DXによって期待できるサービスはかなり大きなものとなるでしょう。
また内覧の受付予約やリモートによる物件の鍵管理、さらにスマートシステムの導入で内覧予約時間前にエアコンのスイッチをオンにするといったサービス提供も可能です。
新サービスの提供は、不動産業界で働く人の負担軽減になるだけでなく、顧客の満足度アップにもつながります。
不動産業DXの活用メリット③コスト削減
不動産業界の商習慣である紙ベースの契約書や物件情報の管理は、人の手でなければ管理することができません。
近年、人件費は高騰を続けていますから、こうした情報管理をデジタル化できれば大幅な人件費削減が可能になります。
また紙ベースの業務は、印刷や消耗品にかかるコストが膨大です。
こうした日々のコストを省くことができるのも、不動産業DXのメリットでしょう。
不動産業DX導入企業のDX事例
なかなか難しいとされる不動産業DXですが、企業によってはDX推進によって成功した事例もあります。
ここではその一部を紹介していきます。
不動産業DX導入企業①三井不動産株式会社
三井グループの総合不動産デベロッパーである三井不動産株式会社では、さまざまな場面でDX推進への取り組みを行っています。
物件購入における書類の電子化
三井不動産では物件購入に関する書類・手続等をすべて電子化し、会計システムにおいてもクラウド化を導入することで業務効率を改善させました。
オンライン内見の活用
同社では、AIカメラを活用したオンライン内見を進めています。
対面による内見は、顧客や従業員にとって負荷が多く、1日に回れる物件数が少ないのが課題でしたが、オンライン内見の実現により、顧客が事前にある程度物件を絞り込むことができるようになり、契約に至るまでの大幅な時間短縮につながっています。
柏の葉スマートシティのタウンマネジメントを実現
三井不動産では、一般社団法人UDCKタウンマネジメントと協力し、柏の葉スマートシティの街づくりを実現させました。
具体的には、柏の葉キャンパス駅の周辺街区にAIカメラを設置し、駅前混雑の解消や防犯・見回りに役立てています。
このように三井不動産では積極的な不動産業DXの取り組みを行っており、同社ホームページでは取り組み事例をまとめたDX白書の公開も行っています。
不動産業DX導入企業②野村不動産ソリューションズ株式会社
野村不動産ソリューションズ株式会社も、独自の不動産業DXを進めている企業です。
住宅ローン手続き代行サービス「いえーるダンドリ」の導入
野村不動産ソリューションズでは、住宅ローン手続き代行サービスである「いえーるダンドリ」を導入しています。
住宅ローン選びは、物件購入者にとって手続きが非常にややこしい問題と言われてきました。
野村不動産ソリューションズはiYell(イエール)株式会社が提供するスマートフォンアプリを導入し、住宅ローン選びから契約書類提出までのサポート体制を整えました。
働く人の「WORK」と「LIFE」をサポート
野村不動産ソリューションズでは、オフィスを働く場として提供するだけでなく、ワークライフバランスを保つための場と考えています。
そこでリモートワークなどをサポートする「フレキシブルワーク」、専門スタッフによるビジネスツール提案サポートの「ビジネスソリューション」、ビジネスセミナーやビル内交流会など「スキリング」、フィットネスジムなどの「ウェルネス」の4領域についてサービスを提供しています。
ほかにも物流倉庫内のソリューションにも力を入れており、不動産業界全体のDX推進にむけた取り組み事例の代表格です。
不動産業DX導入企業③きらめき不動産株式会社
横浜に拠点を置くきらめき不動産株式会社は、中小企業でありながらDX化を実現させた事例です。
不動産オーナーが効率的に物件を管理するには、これからの時代、アプリが必要だと考え、オーナー向けの不動産管理アプリ「WealthPark」を導入しました。
チャット機能やワークフロー機能を兼ね備え、オーナーへの収支報告などコミュニケーション向上に役立てています。
ほかにも、ひとつの不動産に対して複数人で投資をする「不動産小口化商品」を実現するため、クラウドファンディングシステムを構築、新しいビジネスモデルを確立させました。
不動産業DX導入企業④アットホーム株式会社
日本全国の不動産業社を顧客とするアットホームは、2つの側面からDXへ取り組んでいる企業です。
顧客である不動産会社へのDX
従来、消費者が内見を希望する場合、仲介業者を介して不動産管理業者へ内見申し込みをするのが一般的でした。
この際、申込書や名刺の提出を電話やFAXで行っていましたが、スマート内見管理の導入で内見申込がオンライン上で完結できるようになり、不動産会社の業務負担軽減につながっています。
社内業務DX
不動産業界では入居申込書ひとつをとっても、管理会社と家賃保証会社とでフォーマットが異なるなど、記入する書類が違っていました。
膨大な不動産情報をその都度、手作業で書き写したり入力し直したりする必要があり、業務の負担や人的ミスなどが課題でした。
不動産情報流通プラットフォームである「ATBB」を導入することで、書式をオンライン上で統一、さらに膨大なデータをITで一括管理できるシステムを完成させることで社内業務の大幅な削減を実現しています。
不動産業のDX化をご検討の方はMabuhayTechへ
多くの業界でDX化が進められていますが、不動産業界ではいまだにDXを導入している企業は少ないのが現状です。
不動産業界では長い間、物件管理や契約書などは紙ベースで行われており、アナログ作業が商習慣化しています。
しかしインターネットでの物件探しなど、消費者ニーズはDXを必要としています。
不動産業DXには、業務の効率化・新サービスの提供・コスト削減など様々なメリットをもたらす可能性があり、速やかにDX化を進めることが急務です。
大手不動産企業だけでなく、中小企業でもDX化による成功事例があり、より多くの不動産会社がDX化に取り組むことが期待されています。
MabuhayTechでは、不動産業DXの導入サポートを行っています。
「紙ベースの膨大な顧客情報をもっと手軽に管理したい」「お客様がもっと簡単に物件探しできるようにしたい」など、不動産業で可能なDXにはいろいろあります。
小さなDX化であっても、そこから生まれる改革は大きな未来を生み出します。
MabuhayTechは業界や規模にかかわらず、デジタルテクノロジーで開く明るい未来を応援する企業です。
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テレビやSNSでは、本物の人間と見分けがつかないほど、精巧に生成された「動くCGの人間」を見かけることがあります。
「バーチャルヒューマン」と呼ばれ、さまざまなところで活用されつつあります。
この記事では、「バーチャルヒューマンとは?」「バーチャルヒューマンの活用メリットや活用シーン」について詳しく解説していきます。
実際にバーチャルヒューマンを導入している企業の事例についても紹介していきますので、ぜひ参考にしてみてください。
バーチャルヒューマンとは?
人間にそっくりな姿で、本物のように動くCG人間、これがバーチャルヒューマンです。
バーチャルヒューマンは、人と見分けがつかないほど精巧に生成されているものや、わざと少しイラストチックな感じで作られている事例もあります。
バーチャルヒューマンはCGで作られた姿ですが、そこにAI技術を搭載することで、コミュニケーションも可能です。
最近ではSNSで多くのフォロワーを抱えたバーチャルインフルエンサーも登場するなど、活用の幅は広がっています。
バーチャルヒューマンのメリットとは
バーチャルヒューマンをビジネスに活用するメリットは多く、今後たくさんの企業においてバーチャルヒューマンの導入事例が増えていくのではないかと言われています。
具体的な活用メリットを4つ挙げていきます。
バーチャルヒューマンのメリット①各社にマッチするキャラクターを作れる
バーチャルヒューマンは各社の理想に合わせたキャラクターで制作できます。
タレントやモデルのように美しい容姿を想像しがちなバーチャルヒューマンですが、実際の企業で働く場合は「普通の人間」や「多言語を扱う人材」などが求められることも多いでしょう。
人種や性別、年齢や体形などを自由に設定できるバーチャルヒューマンは、企業イメージや商品イメージに合わせた人物像で作り上げることが可能です。
バーチャルヒューマンのメリット②制約やリスクがない
働き方改革や人材不足など、日本企業が抱える課題は山積みです。
バーチャルヒューマンのメリットは、リアルな人間を雇用した場合には避けられない「欠勤」や「転職・退職」などのリスクがないことです。
またプライベートでのトラブルに見舞われることもありません。
時間や場所の制約はなく、例えば24時間勤務であっても労働基準法に引っかかることはないですし、距離の離れた事業所を行き来することも可能です。
このように人間には実現できない行動が、バーチャルヒューマンで実現できます。
バーチャルヒューマンのメリット③コストを抑えることができる
バーチャルヒューマンを生成する費用は決して安いものではありませんが、中長期的に見ればリアルな人間を雇うよりも大幅なコスト削減が可能です。
人を雇用するには、賃金だけでなく各種手当や賞与、社会保険料、労働保険料などがかかり、社員旅行などに行く場合、福利厚生費用もかかります。
バーチャルヒューマンであれば初めに制作費用はかかりますが、その後は継続して使い続けられ、ランニングコストの大幅な削減につながることでしょう。
バーチャルヒューマンのメリット④常に同じクオリティが保たれる
バーチャルヒューマンのコンディションは常に同じで、体調や気分によってパフォーマンスに差が出ることはありません。
いつもクオリティが保たれるということは、業務を効率的にこなすことにつながり、安定したサービスを提供し続けられます。
バーチャルヒューマンの活用シーンは?
ではバーチャルヒューマンが実際にどのような場面で活用できるのか、事例を挙げていきます。
バーチャルヒューマンの活用シーン①モデルやインフルエンサー
最もよく目にするのが、モデルやインフルエンサーといったタレント業のバーチャルヒューマンです。
モデルやインフルエンサーは、世間から注目されることで商品やサービスを広めることができますが、時にはスキャンダルや発言内容によって炎上してしまう事例も出てきています。
その点、バーチャルヒューマンならキャラクターが不用意に発言をしたり、想定外の行動をとったりするリスクは最小限に抑えられます。
炎上リスクが少ないということは、SNSを活用していくうえで非常に重要なポイントです。
尖ったキャラクターから“普通”を前面に出したキャラクターまで、企業や商品に合わせたキャラクターを、ゼロから作り上げられるのも魅力でしょう。
バーチャルヒューマンの活用シーン②接客や見守りサービス
接客などのカスタマーサービスにおいて、バーチャルヒューマンの導入事例が増えています。
例えばDX化が進んだコンビニや飲食店で省人化が進んでいますが、人を減らした箇所でバーチャルヒューマンに接客させる事例が代表格です。
AIを搭載したバーチャルヒューマンであれば、英語だけでなく多言語で人と会話することができ、旅行で日本を訪れた外国人が安心して過ごせます。
こうした人と触れ合うサービスは、見守りサービスにも応用可能です。
実際に、自動車部品のグローバルサプライヤー企業である株式会社アイシンでは、バーチャルヒューマンがバスの乗客へ忘れ物をしないように声掛けしたり、つり革をつかむように促したりするシステム開発を進めています。
こうした見守りサービスを提供するバーチャルヒューマンは、高齢化社会を迎えた日本において公共施設や福祉施設などで活躍の場を広げていくことが期待できます。
バーチャルヒューマンの活用事例を紹介
ここからはバーチャルヒューマンの活用事例を、具体的に企業名など事例を挙げて紹介していきます。
バーチャルヒューマンの活用事例①GU:「YU」
YU(ユウ)は、大手アパレルブランドのGUがオリジナルで開発したバーチャルヒューマンです。
ランダムに選ばれた200名の女性から平均データを集め、身長158cm・中肉中背といった等身大のバーチャルヒューマンを完成させました。
今までの一般的なモデルによる着用イメージでは、「スタイルが良すぎて参考にならない」「自分ではモデルさんのようにうまく着こなせない」といった声が多く上がっていましたが、YUは親近感があり、より現実的に商品を選ぶことができると好評です。
またWeb限定ムービーでは、本物のモデルと一緒に並んで映像に収まっていて、リアリティあふれるプロモーションになりました。
日本のカジュアルブランドでの、バーチャルヒューマン導入事例の先駆けです。
バーチャルヒューマンの活用事例②PRADA:「Candy」
世界的に有名なイタリアのラグジュアリーブランドPRADAは、香水のイメージキャラクターにバーチャルヒューマン「Candey」を起用した事例として話題となりました。
この香水のターゲット層はデジタルやSNSに敏感なZ世代であり、バーチャルヒューマンを起用するプロモーションによって、新しい顧客層を開拓するといった戦略のもとバーチャルミューズとして登場させました。
美容業界では、他社でもバーチャルインフルエンサーや美容ロボットアドバイザーが活躍している事例が多数あり、今後マーケティング戦略の要になることが期待されています。
バーチャルヒューマンの活用事例③TELYUKA:「Saya」
3DCGアーティスト「TELYUKA」の2人によって生み出されたCG女子高生「Saya」は、2015年の発表時から「本物のようだ」と世界中で評判となった事例です。
Sayaはその後も進化と成長を続けており、さまざまな企業で「対話できるAIシステム」として導入が検討されています。
省人化が進む社会において、無人であっても人間味あふれるサービスを提供できるバーチャルヒューマンの可能性は、これからの社会において画期的かつ期待されている取り組みです。
バーチャルヒューマンに用いられる技術
バーチャルヒューマンには見た目だけでなく、音声や言語認識、感情認識などさまざまな技術が用いられています。
バーチャルヒューマンに用いられる技術①3DCG技術
まずは見た目の技術です。
ビジュアルだけでなく、表情やしぐさを、自然かつリアルに作り出さなければならないため、3DCG技術は必要不可欠です。
現在の技術では、頭部は3Dで体は実写といったバーチャルヒューマンも多くいますが、技術が進むにつれて、すべてが3DCGで作成されたバーチャルヒューマンが増えていくと考えられます。
バーチャルヒューマンに用いられる技術②音声合成システム
抑揚のない音声システムでは、リアリティのあるコミュニケーションを実現できません。
そのため高度な音声合成システムが必要となります。
バーチャルヒューマンに用いられる技術③AIチャットエンジン
AIチャットエンジンをバーチャルヒューマンに搭載することで、対話が可能になります。
いわゆる文字によるチャットシステムが、音声で表現されていると考えればわかりやすいでしょう。
バーチャルヒューマンに用いられる技術④自然言語処理技術
人と円滑に対話するには、人が話す内容を理解し、それにあった言葉を返す必要があります。
そこで必要なのが自然言語処理技術(NLP)です。
例えば「くるまでまとう」という言葉は、「来るまで待とう」とも「車で待とう」とも取れますが、NLPを使えば、前後の文脈からどちらを意味しているのか理解して判断することができます。
バーチャルヒューマンに用いられる技術⑤音声・画像・感情を認識するAI
人間は同じ言葉を話していても、声色や表情などにより中身が異なることもあるでしょう。
バーチャルヒューマンには、喜怒哀楽を理解するための感情認識AIも必要です。
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バーチャルヒューマンとは、本物のように動くCGで生成された人間です。
見た目だけでなく、人と対話してコミュニケーションをとることも可能で、さまざまな場面で活用が期待されています。
バーチャルヒューマンは、キャラクターの設定を自由にできるだけでなく、病気になったりプライベートでトラブルに見舞われるリスクがありません。
そのため、人に代わっていろいろな役割を安定して担うことが可能です。
例えば、モデルやインフルエンサーとして企業や商品のイメージアップへ活用したり、無人化されたお店で接客対応したり、人の代わりにサービスを提供することが期待できます。
実際に、バーチャルヒューマンを起用している企業事例もあり、今後ますます導入する企業は増えていくと予想されています。
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バーチャルヒューマンと生成AIの技術は、世界的規模で大きな革命をもたらすことが期待されています。
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InstagramやXなどのSNSやTikTokといった動画投稿サイトで、人々に大きな影響力を与えるインフルエンサーの存在は多くの企業が注目しています。
そんなインフルエンサーの世界にも、「AI」の波が押し寄せているのを知っていますか?
AIインフルエンサーは、多くの企業がマーケティングに活用している技術です。
今回の記事では、いま世界中で話題となっているAIインフルエンサーについて、「AIインフルエンサーとは?」「AIインフルエンサーの稼ぎ方」「AIインフルエンサーの作り方」など詳しく解説していきます。
AIインフルエンサーが世界中でどのように活躍しているのか、実例を紹介していきますので、ぜひ参考にしてください。
実例を紹介、その前に…AIインフルエンサーとは?
「AIインフルエンサー」とは、AI(人工知能)を使って生成された仮想世界のインフルエンサーのことです。
まるで実在している人物のように見える彼女(彼」)ですが、実際に存在しているわけではなく、CGやアニメーションを駆使して作られたアバターと考えればいいでしょう。
AIインフルエンサーは実際のインフルエンサー同様、SNSや動画投稿サイト上でプロモーション活動を行い、多くのフォロワーを獲得しています。
フォロワーの多いAIインフルエンサーを通して商品やサービスを紹介すれば、たくさんの人の目に触れて興味を持ってもらえる可能性が高まります。
企業やブランドにマッチしたインフルエンサーを世界中から探す手間も要らず、プライベートの心配がないAIインフルエンサーは、コストをかけないマーケティング戦略として今注目されているのです。
AIインフルエンサーの稼ぎ方
商品やサービスが売れるためにはマーケティングが重要なポイントです。
インフルエンサーマーケティングは、多くのフォロワーを持つインフルエンサーに商品やサービスを紹介してもらい、「同じ商品が欲しい」「一緒のサービスを受けたい」など購買意欲を刺激してもらうマーケティング戦略です。
インフルエンサーマーケティングには、
- 同じ嗜好を持ったターゲティングがしやすい
- 口コミから2次、3次の拡散が起きやすい
といったメリットがある一方で、
- インフルエンサーの炎上トラブルに巻き込まれる可能性がある
- 契約や報酬などのコストがかかる
といったデメリットも存在します。
そこで注目されているのがAIインフルエンサーです。
AIインフルエンサーは、趣味や好み、ライフスタイルなどを自由にカスタマイズして情報を発信し、企業イメージに合わせた広報活動が可能です。
また実在しているインフルエンサーとは違い、プライベートでの不祥事やトラブルなどのリスクが少ないのはメリットでもあるでしょう。
AI画像生成ツールを使えば、低予算でAIインフルエンサーを生成し、マネタイズすることもできます。
では具体的な稼ぎ方をいくつか紹介していきます。
AIインフルエンサーの稼ぎ方①SNSのアフィリエイト広告を活用
AIインフルエンサーの画像や動画を、インスタグラムやTikTokなどSNSに投稿し人気が出るようになれば、そこから情報を発信してアフィリエイトでマネタイズが可能になります。
一例としては、AIインフルエンサーのビジュアルを生かした、美容系商品や脱毛サービスなどの集客がおすすめです。
AIインフルエンサーの稼ぎ方②ファンクラブを作る
AIインフルエンサー自身のファンクラブを作り、有料コンテンツやプレミアム特典配信などで報酬が得られます。
海外ではすでに人気となっている稼ぎ方で、「PATREON」や「myfans」が人気です。
AIインフルエンサーのマネタイズ方法③ネットで写真集を販売する
AIインフルエンサーを使った直接的な稼ぎ方は、「ネットでの写真集販売」です。
「Amazon Kindle」では数多くのAIインフルエンサー写真集が販売されており、一度ヒットすれば継続的に収入が得られるメリットがあります。
AIインフルエンサーの作り方
AIインフルエンサーの作り方は、次の3ステップです。
- 顔の作成
- 声の作成
- 顔と声を合成
ではひとつずつ解説していきます。
AIインフルエンサーの作り方①顔の作成
AIインフルエンサーの最重要ポイントともいえる『顔』は、画像生成AIを利用します。
代表的なものは「Stable Diffusion」や「Midjourney」「YouCam AI Pro」で、これらを利用すれば簡単に、まるで本物の人物のようなバーチャルヒューマンを作成できます。
ポイントは作成時により細かい指示を出すこと、「身体的特徴」「実在する著名人の名前」など、わかりやすい命令文を心掛けましょう。
その際、長い文章で書くのではなく、一つひとつの特徴を「、」で区切るのがコツです。
AIインフルエンサーの作り方②声の作成
印象に残るインフルエンサーは、『声』も大切なポイントです。
AIインフルエンサーの声は、音声合成技術や音声変換技術ツールを利用します。
音声合成技術とは、画像やテキストから音声を生成する技術ですが、近年技術が進歩し、より自然で滑らかな音声を作り出すことが可能になりました。
音声変換技術は実在する人物の声を、別の人物の声に変える技術です。
例えば自分の声を録音したものを、ツールを使って年齢・性別・感情などの異なる声に変えることが可能です。
人気のツールは「CoeFont」や「MYCOEIROINK」など、まずは安価、又は無料で利用できるツールがおすすめです。
AIインフルエンサーの作り方③顔と声の合成
『顔』と『声』を作成したら、ふたつを合成していきます。
静止画のAIインフルエンサーの口を、実際に話しているように見せるツールを利用しましょう。
代表的なものは「SadTalker」や「Creative Reality」で、静止画としゃべらせたい文章を準備するだけで、まるで実際に話しているような動画を作成してくれます。
話し方によっては口の中が見えたり、顔の向きを動かしたり、自然な形で話している動画作成してくれるツールです。
自分で作ったAIインフルエンサーが、こちらに向けてお喋りしている姿はやはり魅力的に感じるでしょう。
AIインフルエンサーの実例5選
では実際にAIインフルエンサーとして活躍しているバーチャルヒューマンの実例をご紹介します。
AIインフルエンサーの実例①imma
東京2020パラリンピックの閉会式に登場した「imma」は2018年にInstagramで活動をスタートさせたAIインフルエンサーです。
国籍や身長・体重などは一切不明とされていますが、世界中のメディアなどで取り上げられており、かなり注目度の高いAIインフルエンサーのひとりといえるでしょう。
彼女を起用したブランドは「SK-Ⅱ」や「FENDI」「PRADA」と数多く、台湾ではファッション誌「Harper’s BAZAAR」の表紙を飾りました。
AIインフルエンサーの実例②SARI
KINDLER株式会社のAIインフルエンサーグループからデビューした「SARI」は、AI女子大生としての肩書を持つ有名AIインフルエンサーです。
OpenAI社の「ChatGPT」とStability AI社の「Stable Diffusion」を使用して作成されたSARIは、LINE上でユーザーと恋愛相談などチャットサービスを展開しています。
実際に、LINEの友達数は1日で1000人超え、会話の回数も12000往復を超えるなど、かなり影響力の大きなインフルエンサーといえるでしょう。
AIインフルエンサーの実例③神宮寺藍
19歳の港区在住として設定されたAIインフルエンサー「神宮寺藍」は、「X」のフォロワー1900人以上、Instagramのフォロワー6200人以上、TikTokのフォロワーはなんと15000人以上のAIインフルエンサーです。
詳細な設定と高いコミュニケーションスキルのおかげで、なかにはAIだと気づかずに交流している人も多くみられると言われています。
AIインフルエンサーの実例④AIひろゆき
2Ch創設者のひろゆきさんをモデルにした「AIひろゆき」は、「<ひろゆき公認>AIひろゆき」というYouTubeチャンネルを開設している有名AIインフルエンサーです。
声・会話・動画すべてをAI技術によって生成しており、ひろゆきさんが答えそうな内容や口癖を自動生成してくれるのが特徴です。
AIひろゆきのYouTube動画は切り抜き投稿が許可されており、収益がひろゆきさんに還元されるマネライズ成功例でもあります。
AIインフルエンサーの実例⑤López
AIインフルエンサーの活躍は世界中で確認されており、スペインのモデル「Aitana Lopez(アイタナ・ロペス)」もその1人です。
彼女のInstagramフォロワー数は27万人以上、スポーツ用サプリメント会社の広告塔や有料会員限定サイトの開設などで、月平均50万円以上の収益化に成功しています。
スペイン・バルセロナのデザイン事務所が生成したAIインフルエンサーで、その後、妹として別のAIインフルエンサーも登場しました。
AIインフルエンサーの生成に検討している方はMabuhayTechへ
InstagramやTikTokなどSNSで活躍するインフルエンサーは、多くの企業がマーケティングに活用しています。
そのインフルエンサーの中でも、AI(人工知能)を使って生成された「AIインフルエンサー」は、いま世界中で注目される存在です。
いくつかのツールを利用して簡単に生成できるAIインフルエンサーは、企業やブランドイメージに合わせた人物に作り上げることでき、プライベートでトラブルなどに巻き込まれるリスクもありません。
アフィリエイト広告への起用や、ファンクラブサイト、写真集販売など、マネタイズ方法もいくつかあり収益化も期待できます。
東京2020パラリンピック閉会式に登場したimmaやYouTubeチャンネルを開設しているAIひろゆきなど、影響力の大きなAIインフルエンサーが世界中で活躍しています。
MabuhayTechでは、世界中に発信できるAIインフルエンサーの生成が可能です。
自社のプロモーション活動においてAIインフルエンサーを起用する流れは、もはや世界の常識となりつつありますが、注目されるAIインフルエンサーでなければ、満足のいくマーケティング効果は得られません。
「既存のインフルエンサーでは満足できない」「コストを抑えてインフルエンサーを活用したい」など、まずはMabuhayTechにご相談ください。
一緒に「バズる」AIインフルエンサーを作り上げていきましょう。
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今回の記事では「AIファッションモデルとは?」「AIファッションモデルのメリット」「AIファッションモデルを起用したブランド」について実例も併せて詳しく解説していきます。
ファッションとAIは関係ないと思っている方も、ぜひこの記事を読んでAIの可能性について学んでみてください。
AIファッションモデルとは
AIファッションモデルとは、AI技術を使ってファッションモデルを生成し、ブランドや顧客に合わせたモデル撮影が実現できるサービスです。
アパレル業界において、商品の着用イメージは売り上げを左右する重要なポイントです。
そのために質の高いモデルを起用し、ロケーションにこだわって撮影してきましたが、モデルのキャスティング費用がかかる、雑誌に掲載するまでのリードタイムが長いなど、課題も多く抱えてきました。
AIモデルのシステムは、自社で撮影から合成、納品までをノンストップで行うため、低価格・短納期が可能です。
シーズンごとの大量のアパレル商品も、短時間で撮影が完了します。
AIファッションモデルを導入するメリット
「AIが人の仕事を奪う」といった声があるように、AIファッションモデルが人の仕事を奪ってしまうのではないかという懸念もあります。
けれどもAIファッションモデルサービスは、むしろモデルの生活を支えるツールになると開発者は唱えています。
ではAIファッションモデルを導入するメリットについて詳しく解説していきます。
AIファッションモデル導入のメリット①独自性を打ち出せる
ファッション業界では、起用モデルが他社と被ってしまい、なかなかブランドの独自性が打ち出せないといった課題がありました。
専属契約を結びたくても、そこまでコストをかけられなかったり、競合しているブランドと同じモデルを起用せざるを得なかったりした結果、差別化を図れないブランドも多かったのです。
またモデル業界にはいわゆる『競合縛り』というルールが存在します。
「同じ期間に競合となる同カテゴリ製品や同じ分野の企業広告に出演してはならない」という契約上の縛りです。
いくらイメージにぴったりのモデルが見つかっても、競合縛りで契約中のモデルは他社では起用できません。
逆に、起用モデルを競合縛りで契約したければ、ギャランティは1.5倍から3倍まで跳ね上がると言われています。
AIファッションモデルは顔や肌の色、髪の色や体形などを自由に変えられるので、ブランドごとに最適なオリジナルモデルを安価に用意することができます。
同じアパレル商品であっても、掲載するサイトや雑誌によって撮影モデルを変更することも可能で、より顧客へのアプローチが届きやすくなるといったメリットが生まれます。
ブランドの世界観をアクセスする側に合わせて変えていく、こうした独自性はアパレル業界の販売力強化につながることでしょう。
AIファッションモデル導入のメリット②撮影コストの削減
ECサイトが普及し、アパレル商品のネット販売が急成長を遂げていますが、AIファッションモデルの導入で撮影コストの削減が可能です。
実際に商品を手に取ることができないアパレルECでは、モデルの着用イメージが商品の売り上げを大きく左右します。
しかしファッションアイテムはシーズンごとの入れ替わりが大きく、物流センター内でささげ業務(“撮影”「さ」つえい・“採寸”「さ」いすん・“原稿作成”「げ」んこうさくせい)が行われることがほとんどです。
このささげ撮影はファッションモデルから敬遠されがちで、クオリティの高いモデルの確保が難しいという課題がありました。
質の高いモデルはキャスティング料が高く、費用を抑えると見栄えの良い撮影ができません。
しかも撮影にはモデルのほか、カメラマンやスタッフなどの人件費や撮影機材費用も掛かります。
こうした割高なコスト問題を解決するのがAIファッションモデル撮影サービスです。
スタジオでアパレル商品だけを撮影し、あとからAIファッションモデルを生成するプランであれば、50着で15万円という低価格、しかも最短1週間での納品も可能、ブランドごとに顔や肌、髪色や体型を変えたAIファッションモデルの作成もできます。
ECサイトは少しでも早くアパレル商品をアップすることが売り上げに直結するので、高品質・低価格・短納期を実現したAIファッションモデルはメリットがとても大きいものでしょう。
AIファッションモデル導入のメリット③モデルの仕事をAIモデルが補う
AIが台頭すると「AIファッションモデルが人間の仕事を奪う」といった声が上がります。
もちろんAIファッションモデルの登場で、今まで人でしか表現できなかった「モデル」の仕事がAIに奪われてしまうのではという声があがるでしょう。
しかしながら実際には、モデルの仕事をAIファッションモデルがカバーすることが期待されているのです。
具体的には、モデルという職業は「30代=空白の期間」と言われており、モデルとしての仕事が激減し、生計が建てられなくなる実例が多くあります。
これは10~20代といった若い年代は、アパレル業界においてカジュアル系ファッションの依頼がたくさん舞い込みますが、30歳を過ぎると急に仕事が減り、30代はアパレル以外の仕事をしないと生計が建てられなくなるのです。
40代になるとスーツなどが似合うようになり、再びアパレル業界でモデルとしての需要が伸びてきます。
モデルという職業は、この30代をいかに乗り切るかが課題であったのです。
年齢の問題から仕事が減ってしまった生身のモデルは、AIでパーツを少し変えるだけで新たな需要が生まれます。
モデルという仕事は、すべてがAIに変えられるわけではなく、クリエイティブでヒトにしか表現できない部分というものがあります。
こうした「ヒト × AI」の活用でモデル業界は新たな発展をするのではないかと期待されています。
AIファッションモデル導入のメリット④利用制限がない
AI技術で生成されたAIファッションモデルは、契約期間内であれば利用制限がありません。
一般的に、モデルを起用して撮影した場合、あらかじめ契約で「モデルの肖像を使用できる期間と範囲」が決められます。
期間が長ければ長いほど、使用できる範囲が広ければ広いほど料金は高額になるため、起用する側は「社内資料のみ」「チラシやカタログに使用」「WebやLPに使用」など、使用範囲を契約前に絞っておく必要があります。
一方AIファッションモデルとの契約は、ECサイト・広告バナー・POP・店頭など、掲載する媒体に制限がありません。
質の高いAIファッションモデルの画像を様々な媒体で共通して使用できるということは、コストだけでなく、ブランディングやプロモーションを一貫してプロデュースできるといったメリットがあり、ブランドイメージの定着につながります。
AIファッションモデルを起用したアパレルブランド
AIファッションモデルはTVCMにも登場しており、2023年9月にリニューアル発売された「お〜いお茶 カテキン緑茶」のTVCMでの起用は大きな話題となりました。
もちろんファッション業界でも、実際にAIファッションモデルを導入しているアパレルブランドやショップがあります。
ここからはその実例を紹介していきます。
AIファッションモデルを起用したブランド①ライトオン
ジーンズセレクトショップとして全国に404店舗を展開している「ライトオン」は、オンラインショップにてAIファッションモデルを起用したことを発表しました。
カジュアルブランドとしてのAIファッションモデル起用は日本初の試みであり、その動向は他社も注目しています。
起用されたのは130㎝の男の子・女の子、150㎝の男の子・女の子、4人のキッズAIファッションモデルで、順次MENS・WOMENSでのAIファッションモデルにも展開していくと発表されました。
ライトオンは、小さいサイズから大きいサイズまで幅広く商品を扱っているのが特徴のカジュアルブランドですが、AIファッションモデルの起用によりさまざまなサイズでの着用画像をユーザーに見せることが可能になっています。
KIDS・MENS・WOMENSでのモデル着用商品の画像数は、今までの6~7倍になるとみられており、利用者が快適にオンラインショッピングを楽しめる環境づくりに成功したとしています。
AIファッションモデルを起用したブランド②リーバイス
アメリカ発・老舗ジーンズブランドの「リーバイス」は、オランダのデジタルファッションスタジオ「Lalaland.ai」と提携し、多様性を高める取り組みの一環としてAIファッションモデルを起用すると発表しました。
世界中の人々がリーバイスを愛用しているなか、このシステムを使うことでユーザーが体型・年齢・肌の色などを自由に反映させてモデルを作成することが可能になります。
自分が求めている着用イメージを目で確認することができ、オンラインショッピングでありながら、まるで自分が試着しているような体験が可能だとしています。
今回の試みはテスト実例であると発表されていますが、今後消費者向けにどのように活用していくか続報に期待です。
AIファッションモデルを起用したブランド③三越伊勢丹
日本を代表する百貨店でもある「三越伊勢丹」が運営するISETAN STUDIOは、AI model株式会社が提供するAIファッションモデルを導入してBtoB向けの新たな撮影サービスを提供すると発表しました。
百貨店業界でのAIファッションモデル撮影サービスは、業界初となります。
2019年4月に設立したISETAN STUDIOは、BtoB向けの撮影サービスを提供していますが、AIファッションモデルの導入により撮影のコスト削減・リードタイム短縮を実現可能だとしています。
AIファッションモデルに衣類やアクセサリーを着用させる撮影方法のため、納期の違う商品や豊富なアイテムを短時間で撮影することができ、あとからアクセサリーを重ね付けしたり、アイテムを着せ替えたりすることも可能です。
ISETAN STUDIOはささげ業務(撮影・採寸・原稿作成)を代行し、自社のオンラインストアだけでなく幅広い用途への撮影サポートを実現しています。
AIファッションモデルに興味のある方はMabuhayTechへ
人間のような自然な会話ができるAIチャットサービス「チャットGPT」に代表されるように、AI技術は日々進歩を遂げています。
ファッション業界でもAI技術は導入されており、今注目されているのが「AIファッションモデル」の存在です。
AIファッションモデルとはAI技術を使ってモデルを生成し、アパレルブランドや顧客に合わせたモデル撮影を実現するサービスを指しています。
今までのファッション撮影では、起用モデルが他社と被ってしまったり、キャスティング費用がかさんでしまったり、撮影から掲載までのリードタイムが掛かりすぎたり、さまざまな課題を抱えていました。
AIファッションモデルは「独自性」「コスト削減」「モデルの生計を支える」「利用制限がない」などのメリットがあり、入れ替わりの激しいアパレルECの救世主となることが期待されています。
もちろんAIがファッションモデルの仕事を奪うことの懸念はありますが、「ヒト × AI」を組み合わせたAIファッションモデルの活用により、需要の少ないモデルの活躍の幅が広がる可能性も含んでいるのです。
フィリピンに拠点を構えるMabuhayTechは、日本企業のAI導入をサポートしています。
フィリピンは英語を話せる人材が豊富で、IT教育プログラムを強化していることから、日本よりも優れたIT人材が集まっているオフショア人気国となっています。
AI技術は、さまざまな業界の業務負担を軽減できる可能性を秘めた技術ですが、とくに定型の反復作業の自動化を得意としています。
AIを導入することで、人的リソースの補填やコスト削減が可能だと期待されている分野です。
MabuhayTechでは、AIを使ったソフトウェア開発やチャットツール作成、業務効率化システム開発など、業界や規模にこだわらないソフトウェア開発を提供しています。
AIにできることはたくさんありますが、自社にとってどのようなAI活用法があるのかわからないといった企業も多いことでしょう。
AIの導入は、この記事で紹介した大企業ばかりが恩恵を受られるわけではありません。
まずは小さな取り組みからスタートできるのも、AI技術の魅力です。
AIに興味・関心があるのなら、まずはMabuhayTechにご相談ください。
具体的なプランが決まっていなくても大丈夫です。何ができるか一緒に考えていきましょう。
AIと一緒に歩む未来はきっとあなたにとっても明るいはずです。
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ネット通販やオンライン決済などが急速に伸びている中、従来のビジネスモデルである卸売業は改革を求められています。
今回の記事では、「卸売DX とは?」「卸売DXの現状と課題」「卸売DXのメリット」について詳しく解説していきます。
実際に、卸売DXを導入した企業の事例についても紹介していきますので、ぜひ参考にしてください。
卸売業界の課題解決に向けた「卸売DX」とは?
DXを進めることで、業務の効率化や利益率アップを図るのが卸売DXです。
卸売業とは、各種メーカーから商品を仕入れ、小売業者へ販売する事業を指します。
卸売業者が担う役割は幅広く、「需要と供給の調整」「物流の効率化」「商品の多様化」「大規模なマーケティング戦略」「代金回収の円滑化」などがあげられます。
しかしながら、インターネットの普及とコロナ禍でのネットショッピング増により、卸売業者を介さずとも消費者が欲しいものを購入できる仕組みが確立し、卸売業のニーズは低下しています。
ただし日本市場は商品の種類が圧倒的に多く、この先、卸売業が消滅してしまうことはないでしょう。
そこで求められているのが、ECサイトを中心とした販売形態に対応できるDX化です。
具体的には、ファッション業界でシーズンごとに開催されていた展示会を、オンライン展示会へと切り替え、インターネットを活用した販路拡大などがあります。
卸売DXの現状と課題
従来の日本における卸売システムは、物流・決済などのサービスを有償として提供しておらず、取り扱い拡大や囲い込みの際のサービス手段として機能してきました。
しかしながら人件費の高騰、小口配送の増加による物流コストの大幅な増大など、卸売業を取り巻く環境は大きく変わってきています。
では実際に、卸売業はどのような課題を抱えているのでしょうか。具体的に説明していきます。
卸売DXの現状と課題①他社との差別化
卸売業はメーカーとは異なり、自社で商品を作るわけではありません。
そのため他社との差別化を図るには、商品の質や価格以外のサービス面で優位性を持たせることが大切です。
例えば、商品の入出庫や在庫管理などをアナログで行っていると、リアルタイムで商品の動きを把握することは難しいでしょう。
タイムラグはビジネスチャンスを逃すことにつながり、サービス低下を招きます。
今後は、インターネットを取り入れたサービスの展開や、物流コストの見直し、販促などのマーケティング支援などを提案し、他社よりもメリットが大きいと感じてもらう必要があります。
卸売DXの現状と課題②SDGsへの取り組み
SDGsへの取り組みは、卸売業においても求められています。
SDGsは、環境や人権、貧困などさまざまな問題を2030年までに地球規模で解決していこうという取り組みのことで、DXとも深い関係があります。
例えば販路拡大のためにグローバル市場を視野に入れると、まず言語によるコミュニケーションの壁が立ちはだかりますが、AIによる多言語同時通訳技術を取り入れれば世界中へ販路を広げることが可能です。
卸売業は商取引が複雑で、いかに効率よくできるかが焦点ですが、卸売DXの導入でこうした課題を解決できるだけでなく、SDGsへの取り組みにも貢献することが期待できます。
卸売DXの現状と課題③人手の確保
卸売業は毎日数多くの取引を行います。
アナログでの作業は多くの人の手を必要としますが、昨今の日本は少子高齢化による人手不足が深刻です。
受発注システムを導入するなどDX化を進めなければ、人的リソースの不足は避けられないとみられています。
ITツールなどを導入したDX化によって、今まで人の手で行っていた業務をデジタル処理できれば、人的リソースをマーケティングや販促など、ほかの業務に回すことが可能で、人手不足の解消につながるでしょう。
卸売業がDXを活用するメリット
様々な業界でDXが導入されており、そのメリットはそれぞれ異なります。
卸売業界では、商品を製造者から消費者へ効率よく移動するための、サプライチェーンが重要なカギを握ります。
ここからは卸売DXがサプライチェーンにどのようなメリットを生み出すのか、具体的な3つのポイントについて解説していきます。
卸売DXのメリット①受発注プロセスの最適化
受発注プロセスの最適化や自動化は、デジタル技術の得意とする分野です。
従来、卸売業における注文方法は「電話」「FAX」「メール」「Web」など複数に分かれています。
これらの注文作業を仕分けするには人の手が必要で、それぞれにマンパワーを必要としていました。
注文した商品を早く受け取りたい消費者のために、注文FAXを長時間放置しておくことはできず、FAXやメールでの注文が難しい高齢者などの電話対応もしなければなりません。
しかし近年DX技術が向上し、Excel・FAX・紙・Webなどで作成したそれぞれの文書を読み込めるAI-OCRやRPAなどが開発されています。
これらのデジタル技術を導入して受発注処理プロセスを電子化することで、卸売業での間接部門の人手不足を解消し、より迅速に効率化することが期待できるのです。
卸売DXのメリット②管理タスクの最適化
AI-OCRやRPAの導入で蓄積されたデータは、請求書の発行・受領処理、経費精算など管理業務作業の最適化に生かすことが可能です。
今まで文書による請求書は、書式が各取引先ごとにバラバラで、手作業による手入力をしてきました。
そのため膨大な時間がかかるだけでなく、手作業による入力ミスが起こることも少なくありません。
卸売DXによる請求書発行のデジタル化を実現すれば、封書などへの挿入作業や発送業務といった定型作業を省き、業務自体の効率化が可能です。
また封書や郵送料などのコスト削減にもつながり、テレワークでの作業も可能、多くのメリットを生み出します。
ほかにも経費精算システムの導入は、経理業務の大幅な軽減につながります。
今までは従業員が経費を計上するために、出社して書類を作成、各部門の承認が必要でしたが、経費精算システムを使って領収書を画像認識すれば、自動入力・処理されてわざわざ出社して経費計上業務をする必要がなくなります。
経理部署も、期日直前に膨大な経費処理をすることなく、前もって処理を分散し負担を軽減することが可能です。
卸売DXは管理タスクの最適化し、業務効率向上に欠かせないシステムです。
卸売DXのメリット③コスト削減
卸売DXの推進は、トップ主導でコスト削減に取り組んでいくことの指標になり、社内の意識改革につながります。
自社で商品を作り出すことがない卸売業では、製品開発におけるコスト削減ができず、物流コストや業務効率化などによりコスト削減を実現しなければなりません。
卸売DXの導入は、日々の作業コストを見える化し、社員一人ひとりに対して、コストの「見せる化」することが可能です。
印刷・用紙・郵送代などの請求書発行に関するコスト削減、人的リソースの削減、紙書類の仕分け作業の軽減など、卸売DXで実現できるコスト削減はいろいろあります。
卸売業界の課題解決・卸売DXの事例
卸売業は、メーカーと小売業をつなぐ役割であり、他社とのつながりが大きいのが特徴です。
そのため単独でDX化を進めることが難しい業種ともいわれています。
しかしながら卸売DXは、今後企業が生き残っていくためには必要な改革であり、なるべく早く進めていく必要があります。
ここからは卸売DXを実際に導入した企業の事例をいくつか紹介していきます。
卸売DX導入企業①株式会社三越伊勢丹ホールディングス
コロナ禍における外出規制は、百貨店に大きなダメージを与えました。
特に顧客との対面接客を売りとする百貨店では、外出自粛での影響が大きく、売り上げを大幅に減少せざるを得ませんでした。
そのような中、新しい販路として改革に着手したのが、株式会社三越伊勢丹ホールディングスが導入した「三越伊勢丹リモートショッピングアプリ」です。
三越伊勢丹グループはすでにECサイトを運営していたのですが、ここで扱われている商品の数は実店舗のラインナップには到底及ばず、全国の実店舗を補う収益は得られていないのが現状でした。
そこで顧客がチャットやビデオを通して、三越伊勢丹販売員の接客を受けられるアプリを開発、購入に際した相談や購入までを、自宅に居ながらワンストップで完結するようなアプリを開発したのです。
ほかにも的確なファッションアドバイスを可能にする顔診断や、プロが選ぶワインの定期サービスなど、百貨店ならではの高品質な接客をこのアプリ上では展開しています。
アプリの新規利用者は20代や首都圏以外の層も多く、今まで三越伊勢丹に足を運ばなかった新しい顧客の獲得にも一役買っています。
卸売DX導入企業②株式会社トライアルカンパニー
地元民の生活を支えるスーパー「トライアル」を運営する株式会社トライアルカンパニーは、既存事業と新規事業の両立をはかるIoT/AIソリューションの開発・実装に取り組みました。
小売業を営む株式会社トライアルカンパニーは、小売りだけでなく流通においてもDX導入を進めています。
卸売DXの導入によって、卸売物流と自社物流を組み合わせた物流の効率化、POSデータをメーカー・卸売業と共有しマーケティングの高度化を実現させました。
またこれらを実現させるためには、実店舗で導入したAIカメラのデータを利用しています。
AIカメラを導入したのは65店舗(2021年時点)、ここで得られたカメラやPOSデータは処理・分析後に卸業者やメーカーと共有、リテールAIを小売りや卸でのマーケティング戦略への活用にもつなげています。
卸売DX導入企業③株式会社TATAMISER
日本の伝統産業である畳を、DX化によって世界中へ販路を広げたのが「株式会社TATAMISERです。
近年の日本の住宅事情は、フローリングなどの生活環境の変化から畳の需要が激減していますが、海外に目を向けると日本文化への憧れを抱く外国人は多く、実際に海外での展示会では畳は大きな注目を浴びました。
そこで海外からの注文をECサイトに呼び込めるよう、翻訳サービスなどを利用して独自のECサイトを構築、Web上で畳の色や図柄、素材まで選べるオーダーメイド畳の注文を受け付けています。
海外からの顧客がわかりやすいよう、畳の商品説明は施工例の画像を多くする工夫をし、説明の文章は英語でシンプルに、海外からの閲覧者にとってわかりやすいようなサイト作りを心掛けました。
株式会社TATAMISERは決して大きな企業ではありません。
少人数でのグローバルECサイトを運営できるよう、効率的なオペレーションを積極的に採用し、中小規模でもDX化は実現できることを実証しています。
ほかにも、埼玉県の川口商工会議所のデジタル支援事業では、DX化を進めたい事業所とIT事業者をマッチング、課題解決に向けた取り組みを支援しています。
実際このサポートにより、倉庫内にある商品をバーコード管理するシステムを導入、誤出荷や積み残しが減り、人的リソースはそのままで倉庫スペースを拡充することに成功したDX導入事例が紹介されています。
卸売DX化をご検討の方はMabuhayTechへ
ネット通販やオンライン決済が普及したことにより、卸売業界は転換期を迎えています。
商品を作り出さない卸売業が他社と差別化するためには、物流コストの見直しや販促マーケティング支援など、サービス面での優位性がカギとなります。
卸売DXは、受発注プロセスや管理業務の最適化・効率化を図り、人手不足解消につなげることが可能です。
人的ミスを減らしたり、紙代・郵送代などのコスト削減にもつなげられる卸売DXは、卸売業界の革新には不可欠と言えるでしょう。
MabuhayTechは、ソフトウェア開発やラボ型開発でのIT人材派遣を行っている会社です。
日本ではIT人材が不足しており、DX化を図りたくてもできない企業がたくさんあります。
MabuhayTechが拠点を置くフィリピンは、国を挙げてIT人材の育成に取り組んでおり、日本より優れたITエンジニアがたくさん育ってきています。
そうしたIT人材を日本の企業に紹介するのがMabuhayTechの役目です。
また企業の規模や業界にこだわらず、安全性と信頼性の高い高品質なソフトウェア開発サービスを展開できるのもMabuhayTechの強みです。
もちろん、システム開発やDX導入を進めたくても、どこから手を付ければいいかわからないという人も多くいるでしょう。
そんな悩みにもMabuhayTechは丁寧にサポートしていきます。
まずはどんなことでもご相談ください。MabuhayTechと一緒に明るい未来を考えていきましょう。
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生徒一人一台にタブレットが配布されるなど、学校教育の場でDX化が進められています。
文部科学省でも教育DXの推進はて提唱されており、導入することへのメリットも大きいと言われています。
この記事では、教育DXについて「教育DXとは?」「教育DXの現状と課題」「導入のメリット」などについて詳しく解説していきます。
実際の教育DX事例も併せて紹介していきますので、ぜひ参考にしてください。
教育DXとは?メリットやDX事例を徹底解説
教育DXとは、デジタル技術を活用して教育改革を行っていく取り組みのことです。
世界中で情報化が進んでいる昨今、それらに対応できるような教育を確立する必要があります。
もちろん一人一台のタブレットを配布し、教科書の代わりにタブレットを使ったり、宿題をタブレットで提出・添削したりするのも教育DXの一環です。
しかしながら、ツールを使いこなすだけが教育DXではありません。
デジタル技術を用いて授業価値を高度化する、生徒の出席記録や様子などを入力してデータ管理する、学ぶ場所を選ばない教育改革など、教育現場で実現可能なDXは多岐にわたります。
さらに、学生時代からデジタルに対応することで、将来、デジタル人材育成に役立つことが期待されているのです。
教育DXの現状と課題
教育DXは生徒だけでなく、学校現場・保護者といった3者にそれぞれメリットをもたらします。
しかしながら、その導入は決して簡単なものではありません。
では教育DXの現状と、立ちはだかる課題とはいったいどのようなものなのでしょうか。
教育DXの課題①インフラの整備の遅れ
教育DXひとつめの課題は「インフラ整備の遅れ」です。
手始めに、「全国の小中学校で生徒一人一台のタブレット端末を配布する」といった目標は、GIGAスクール構想が進められる中で実現されました。
しかしタブレット端末は維持費がかかります。
不備が出た端末を毎年新しくしたり、ソフトウェアの更新をしたり、端末を配布しただけで終わりではなく、インフラ整備は使い続ける以上永遠に続くものなのです。
導入コストと維持費は莫大なものであり、予算が割けない自治体のインフラ整備の遅れが指摘されています。
教育DXの課題②指導側の知識不足
教師や指導者側の情報リテラシーや知識不足も問題です。
教育DXの実現は、IT人材の確保がなければ成り立たず、しかも教師のITリテラシーが低いままでは、せっかくのデジタル教材を生かした授業ができません。
環境整備だけでなく、教育現場に立つ教師のリテラシー習得も大きな課題と言えるでしょう。
教育DX導入のメリット
教育DXで得られるメリットは、立場の違いによって異なります。
「教育者」「生徒」「保護者」、それぞれの立場で異なるメリットについて解説していきます。
教育DX導入のメリット①教育者にとってのメリット
日本の教育現場では、先生1人が何十人といった生徒を受け持ちます。
当然、生徒個人の特徴は異なりますが、従来の教育現場では、先生が感覚的に生徒の個性を把握している状態でした。
取得できるデータは「定期テスト」といった限られた情報であり、詳細なデータに基づいて細やかな指導を行うというのは難しかったでしょう。
教育DXが進めば、定期テストだけでなく日々の小テストや課題の達成状況、出席記録、毎日の生徒の様子など、さまざまなデータを蓄積することが可能です。
それらのデータをもとに、生徒一人一人のデータを客観的に把握し、特性にあわせた指導を行っていけるようになります。
また、今まで紙ベースだったテストや課題をデジタル化すれば、回収・採点・集計・成績評価といった事務作業の時間を大幅に短縮できるでしょう。
業務効率化が進めば、問題となっている教師のワークライフバランス改善にもつながり、教師不足や離職率改善といった課題の解消も期待できるのではないでしょうか。
教育DX導入のメリット②生徒にとってのメリット
生徒や児童にとって、教育DXのメリットひとつめは、効率的に学習ができるという点です。
今後、感染症の拡大や大規模な災害なので、学校へ登校できないといったことも起こり得るでしょう。
この場合、DXにより遠隔授業が行われれば、生徒は学校へ行かなくても授業を受けられます。
もちろん何らかの事情で長期欠席を余儀なくされている生徒にとっても同じで、どのような環境でも授業を受けられる教育DXは、生徒たちにとってメリットの大きなものとなるでしょう。
ほかにもデジタル教科書の活用は、学習をより効率的に取り組むことが期待できます。
例えば、ネイティブの発音で英語を学ぶことができたり、算数の立体図形をわかりやすく動画で確認できたり、紙の教科書以上の情報で深い理解が可能になります。
重要事項をマーカーで引いている生徒は多くいますが、誤って引いてしまったマーカーを消すこともデジタル教科書なら簡単です。
教育DX導入のメリット③保護者にとってのメリット
教育DXは、学校と保護者との連絡を簡素化できます。
子供が体調不良で欠席をするとき、従来であれば電話連絡が必須でしたが、朝の忙しい時間に電話連絡をするのは大変で、なかなかつながらないといった問題もありました。
スマートフォンなどのデジタル機器を用いた欠席・遅刻連絡が可能になれば、保護者の負担は軽減され、学校側の集計ミスもなくすことができます。
また紙で行っていた学校アンケートをオンラインでの回答にすれば、提出忘れや紛失などを回避することが可能です。
ほかにも、特に低学年のうちは、提出物や学習の理解度が気になる保護者は多いでしょう。
こうした学習状況を保護者が客観的に把握できれば、苦手分野へ早めに対応可能となります。
教育DXの課題に向けたDX事例
生徒一人ひとりへのタブレット配布というインフラ整備は整ったものの、その後は何をすればいいのかわからないという声をよく聞きます。
そこで実際に教育DXがどのように進められているか、企業が導入した具体的な事例を紹介していきます。
教育DX事例①「Classi」
「Classi」は、教育現場のICT化をサポートしてくれる教育プラットフォームです。
利用できるデバイスは、PC・タブレット・スマートフォンなどマルチ対応していて、様々な方向からコミュニケーションが取れるクラウドサービスとなっています。
「アダプティブラーニング」「アクティブラーニング」「コミュニケーション」「ポートフォリオ」4つの領域で学習をサポート、ほかにもメッセージ機能やアンケート機能などを搭載しています。
例えば生徒には、外部模試の結果をもとに、AIがその生徒のために選んだ問題を出題、学習効果を最大限に引き出してモチベーションをアップさせます。
単元や学習主題など、必要なキーワードによる検索を可能にしたアクティブラーニングができるほか、一人ひとりにあわせた学習内容が最適化されていくアダプティブラーニングにも対応。
飽きの来ない学習方法で、将来の夢に向かってチャレンジすることができます。
教師の業務は、何かと事務作業が多く、負担が大きくのしかかっていましたが、Classiの利用により生徒の活動履歴をより細かく、客観的に把握できるようになりました。
また様々なデータをもとに、生徒の情報を可視化することで、ベストなタイミングで生徒への声掛けができるようになっているのも魅力です。
「Classi」は学校と保護者をつなぐツールでもあります。
スマートフォンで欠席・遅刻・早退などが入力できる「欠席連絡機能」は、忙しい朝の保護者負担を軽減しました。
ほかにも生徒を通じて配布されていたプリントをオンラインで行ったり、保護者へのアンケート回答がスマートフォンなどから自由に参加できたり、コミュニケーションを効率よく行える工夫がしてあります。
「Classi」を利用している学校数は、2022年度末時点で累計2300校、利用生徒数は210万人以上に達しています。
教育DX事例②「atama+」
「atama+」は、AIを用いて生徒一人ひとりの理解度を分析、「自分専用の学習カリキュラム」を作ってくれる学習システムです。
自分一人で勉強していると、「次に何をすればいいの?」と迷ってしまうことも少なくありません。
「atama+」は、収集したデータをもとに、一人ひとりに合った演習・講義動画などを明確に提示してくれるので、指示に従って勉強を進めていくだけで徐々に力が付いてきます。
「atama+」は、特に中高生をターゲットとしたパーソナライズ教材であり、範囲の広い共通試験などの学習対策として有効です。
診断 ⇆ 講義 ⇆ 演習 ⇆ 復習 といったカリキュラムを、AIが自動で組んでくれるので、自分の足りない部分を効率よく補う学習が可能になります。
もっとも優れている点は、苦手分野やあいまいになっているところを、遡って教えてくれる、つまり遡行学習ができる点です。
英語や数学などは、特にわからなくなったときに遡って学習することが大切だと言われており、「atama+」を利用する価値は高いでしょう。
教育DX事例③「Qubena」
「Qubena」は全国の小中学校のデジタル教材として注目されています。
国語・算数(数学)・理科・社会・英語に対応していますが、特に人気が高いのは算数・数学の作図やグラフ作成問題です。
例えばコンパスを使った作図では、[コンパスツール] をタッチして、作図の中心にコンパスの針を合わせて描きます。
ほかにも[分度器ツール][定規ツール][点ツール]などがあり、関数のグラフ作成なども対応可能です。
もちろん生徒が解いた問題などは管理システムにリアルタイムで分析され、その後の学習カリキュラムに反映されます。
実際に導入した学校事例によると、教科書に設定されている授業時数よりも短い時間で学習範囲を終了し、創出された時間を先取り学習や探求学習に充てることができたという回答も得られています。
教育DX事例④「Comiru」
「Comiru」は、学習塾専用の業務効率化システムツールです。
塾は勉強などを教える業務以外にも、「保護者対応」「入退室管理」「成績管理」「請求書作成」などがあり、講師に大きな負担がかかっていました。
こうした対応に不満があると、退塾する生徒が増えたり、講師の離職率が高くなったりします。
「Comiru」は請求書作成・成績管理・座席管理などの事務的な業務を自動で行ってくれ、さらに生徒の保護者とのコミュニケーションツールも搭載しています。
このツールを導入することで、月100時間もの業務時間削減に成功した塾もあり、講師負担軽減や人件費などのコスト削減が実現可能です。
教育DX化をご検討の方はMabuhayTechへ
デジタル改革は、教育現場でも行われています。
未来を担う子供たちにとって、情報化へ対応した教育は必要不可欠であり、生徒一人一台のタブレット配布を始め、国も教育DXを推進しています。
ただしタブレットを配布すればDXが終了というわけではなく、その後もソフトウェアの更新や端末の刷新などインフラ整備は続き、教育者・生徒・保護者の三者にとってメリットをもたらす取り組みが必要です。
具体的には、生徒の成績や毎日の様子などをデータ化し、指導を客観的に行えるようにしたり、生徒が効率的に学習することができるようにしたり、保護者とのコミュニケーションがより円滑に行えたりできることが、教育DXのメリットと言えるでしょう。
実際の教育現場でも、DX導入は進められていて、生徒の学習向上だけでなく、教育者の負担軽減などにも役立っています。
フィリピンに拠点を置くMabuhayTechは、日本企業のアウトソーシングをサポートしており、教育DX を実現するためのシステム開発に対応しています。
フィリピンは、オフショア開発国として人気が集まっていますが、その理由は優秀なIT人材が多くいるからです。
国を挙げたIT人材の育成に取り組むフィリピンには、若くて優秀なIT人材が育っており、人材不足に悩む日本企業とマッチングしたオフショア開発への取り組みが注目されています。
MabuhayTechでは、教育DXのためのソフトウェア開発や、ラボ型開発のためのIT人材派遣などを提供しています。
ありとあらゆる業界で、今後DX化が急速に進められていくと考えられている中、「どのようなことから始めればいいのか」「どういった方法があるのか」と興味がある人も多いでしょう。
まずは一度MabuhayTechにご相談ください。一緒に明るい未来について考えていきましょう。
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第一次産業である「農業」と「AI・IoT・ロボットなどのデジタル技術」を結び付けた農業DXの取り組みが始まっています。
私たちにとって「食べること」は生きていくうえで欠かせないことです。
今後、安定した食料供給を続けていくためにも、生産・流通・小売り・消費者・行政といった農業にかかわる全てをデジタル化していくことが重要だと言われています。
今回の記事では、「農業DXとは?」「農業DX構想とは?」「農業DXの現状と課題」「農業DXの推進ポイント」について詳しく解説していきます。
課題解決に向けた農業DX事例も併せて紹介していきますので、ぜひ参考にしてください。
農業の課題と立ち向かう農業DXとは?
農業DXとは、農業の生産性だけでなく、流通や小売り・消費者など、農業にかかわる全てに対し、AIやIoTなどのデジタル技術を活用して、食の安定供給を目指す取り組みを指します。
例えば、従事者の高齢化が進み、後継者不足が課題となっている生産現場では、ロボットや自動運転技術を搭載した農業機械などを利用することで、少人数でも大規模な農場運営が可能です。
また作付けや収穫時期は、長年の経験に基づいて行われてきましたが、さまざまなデータを集めて可視化、AIによる予測を活用することで、生産性の向上が期待できます。
世界的に気候変動が進み、農作物の収穫量が減ってしまうことが懸念されています。
日本でも食料自給率を上げるためのデジタル化推進が必要とされており、なかでもロボットやAI、IoTなどの技術を活用したスマート農業への注目は高まっています。
農林水産省発表の農業DX構想とは?
農林水産省でも農業のDX化を推進しています。それが「農業DX構想」です。
農業DXの目的と意義は「デジタル技術を活用して効率の高い営農を実行しつつ、消費者ニーズをデータで捉え、消費者が価値を実感できる形で農産物・食品を提供していく農業の実現」です。
日本の食を支える農業者は、7割が65歳以上だと言われています。
そして彼らの培っていた農業を引き継ぐ人材の確保には至っていません。
つまりこのままでは食料の生産量が落ち、私たち消費者が必要としている供給量が得られず、食糧不足を引き起こしかねない状況なのです。
この問題を解決するために、デジタル技術の力を活用するのが「農業DX構想」です。
わかりやすく言うと、デジタル技術を導入することで、少ない人でも農業生産性を高めていく、それが農林水産省が目指している農業DXになります。
日本が直面している農業DXの現状
もちろん、すでにこの農業DXを取り入れているところはあります。
2023年2月に発表された「DX白書2023」によると、農業・林業でDXを実施していると答えた企業は45.4%に上っています。
この数字はほかの業種と比べても高く、農業従事者はDX化について強い関心を持っているといっても過言ではありません。
では具体的に、どこで、どのくらい進んでいるのか解説していきます。
日本の農業DXの現状①生産現場
生産現場で進められているのが「スマート農業実証プロジェクト」で、全国148地区で導入されています。
具体的には、遠隔操作や自動走行を装備した農業機械やドローンを使った農業実証実験の実施です。
農薬散布をドローンで行い、時期を迎えた作物は自動収穫ロボットで収穫、収穫された作物の選果や箱詰めを別のロボットが担う、今まで属人的な生産体制だった農業を、少ない人数でもまわせるような取り組みが試験的に導入されています。
日本の農業DXの現状②農村地域
農村地域で行われているのは、地方と都市を結ぶ人材のプラットフォームです。
農業に興味があったり、農村地域へ行ってみたい若者と、人手不足に悩む農村をマッチングアプリでつなぎ、“お手伝い”してもらうサービス「おてつたび(株式会社おてつたび)」は、利用者が増えつつあります。
また農林水産省が公開している「INACOME(農林水産省)」は、後継者不足に悩む農家の事業継承プラットフォームとしてさまざまな取り組みをしています。
日本の農業DXの現状③流通・消費
消費に関しては、農業者と消費者が直接やり取りして販売・購入できる通販サイトへの取り組みが進められています。
例えば「食べチョク(株式会社ビビットガーデン)」は、市場やスーパーを介さずに直接生産者から消費者へ届く仕組みで、収穫から最短で24時間以内に鮮度のいい食材が届くサービスとして人気です。
このシステムには、生産者と消費者が直接やり取りできる機能がついており、おすすめのレシピを聞いたり、生産者へ直接お礼を伝えられるなど、「顔」の見えるサービスが魅力といえるでしょう。
一方、流通に関しては未だDXへの取り組みは進んでいないのが現状です。
日本の青果流通は、ほとんどが市場流通によって売買されているため、「大規模卸売市場 → 小規模卸売市場 → 小売店 → 消費者」といった仕組みは、時間や輸送コストがかかり、鮮度も低下するといった問題を抱えています。
しかしながら、市場流通にかかわるステークホルダーの課題などにより、農業の流通DXはなかなか進んでいないのです。
日本の農業が解決すべき農業DXの課題
農業の課題は、ずいぶん前から指摘されていましたが、コロナ禍でサプライチェーンが分断されたことにより、より課題が浮き彫りになりました。
ここからは、日本の農業が解決すべき農業DXの課題について詳しく解説していきます。
農業DXの課題①デジタル化・技術活用が国全体及び農業分野で遅れている
日本は海外と比較すると、国全体のデジタル化が遅れています。
そこに加え、農業分野では生産や出荷に関する処理を、いまだ紙で行っていることがほとんどです。
ITになじみのない高齢の農業従事者が多かったり、“せり”など慣習を重視した現場が好まれたり、一概にデジタル化を推し進めることが難しいのが農業分野です。
また自動運転のロボット機械を導入するには、ある程度の規模の農場であることが必要となります。
段差の多い棚田や、でこぼこした畑地などは機械走行が難しく、なかなかデジタル化が進まない要因ともいわれています。
農業DXの課題②社会経済及び農業の活動が停滞している
コロナ禍による外出制限や自粛ムードにより、経済活動は停滞しました。
それ以降も急激な物価高などにより、消費者のニーズは冷え込んだままです。
外食や観光需要に恩恵を受けていた農業分野は、今後食生活の変容にあわせた対応を迫られています。
農業DXの課題③行政運営が非効率である
農業DXが進まない原因の一つに、行政運営の非効率が指摘されています。
農業DX構想を掲げる農林水産省自体のデジタル化が進んでいないのです。
例えば、各種給付金申請や支払いは、書面での提出が求められていたり、行政への申請は対面が前提であったり、アナログ対応から脱却ができていません。
ほかにも申請時に複数の窓口に行かなければならないなど、早急に行政のデジタル化を進める必要があります。
農業DXの課題④デジタルインフラの確保が必要である
リモートワークや遠隔診療など、都市部では通信インフラの整備が格段に進みました。
しかし農村地域のインフラ整備は不十分で、スマート農業を推し進めるには、さらなるインフラ整備が必要です。
とくに通信インフラや自動走行に向けた土地整備、位置情報取得のための基地局整備など、農業地域のインフラ整備を進めなければ、農業DXのさらなる推進は難しいでしょう。
課題解決に向けた農業DXを推進するポイントとは
課題が山積する農業DXですが、課題解決に向けたいくつかのポイントを抑えることが大切です。
農業DXを推し進めるにあたって意識すべき4つのポイントを紹介します。
農業DX推進ポイント①アジャイル手法
システム開発などで耳にする「アジャイル」は、農業DXにおいても有効です。
アジャイルとは「素早い」「機敏な」という意味で、ビジネスシーンでは「状況の変化に素早く対応すること」として用いられます。
農業DXでは、大きなプロジェクトをまず小さなステップに分け、優先度の高い小さな課題を解決し、それを繰り返すことで大きなプロジェクトを成功に導いていきます。
農業DXは市場の変化や技術進歩に柔軟に対応していく必要があるため、こうしたアジャイル手法が有効です。
農業DX推進ポイント②データの活用
農業では、いままでの作物育成データや気象データ、市場動向など多くの情報が蓄積されています。
これらの膨大なデータを収集・分析して活用すれば、生産性や効率性の向上が期待できるでしょう。
あらかじめ市場動向を読むことで、過剰生産や作物の供給不足を防ぐことも可能です。
農業DX推進ポイント③UI/UXへの理解
農業機械の自動化は、操作性が重要なポイントとなります。
誰でも直感的に操作できるUI/UXといったインターフェースは、今まで馴染みのなかった農業者がデジタルツールを受け入れるために効果的で、幅広い層に農業DXを浸透させるために有効な手段です。
農業DX推進ポイント④農業・食関連産業以外の分野とのパートナーシップ
DXの実現は、今までとは異なる改革の実現が重要です。
「農業 × テクノロジー」「農業 × 金融機関」など、農業や食料関連分野以外の業種との取り組みを進めていくことで、よりDXを加速していくことができるでしょう。
農業DXの課題解決とDX事例
では農業DXを導入したことでどのような課題が解決できたのか、実際のDX事例を紹介していきます。
農業DX事例①米の超低コスト生産を実現
広大な水田を管理するためには、人手が多くかかり、人件費がかさむといった課題を抱える農家は少なくありません。
しかしながら農業DXの導入で、全国平均の約半分という超低コストで、米の生産を実現させた農家もあります。
スマートフォンで遠隔操作ができる自動給水システム・稲の生育状況を可視化できる圃場管理システム・自動運転田植え機やトラクターなどのデジタル技術を活用し作業を効率化、結果として米の安定供給や生産コストの大幅削減を実現させました。
農業DX事例②水門の自動管理で、水稲の効率と生産性を向上
地方では農業者の高齢化によって手放した田んぼを、複数人で管理・作付け運用している例が多くあります。
こうした田んぼは離れた場所に点在していることも多く、水管理のために毎日何回も現地に足を運ぶことが負担となっています。
そこでスマート農業を導入し、水管理システムのデジタル化に着手、タイマー機能と水位センサーを組み合わせたスケジュール設定を可能にしたことで、現場に行かなくてもスマートフォンを利用していつでもどこからでも水門の管理を可能にしました。
また適切な水管理ができるようになったおかげで、雑草が生えにくくなり生産性の向上にもつながっています。
農業DX事例③消費者への直接販売を可能にする仕組みの導入
生産者から消費者へ、直接販売できる仕組みが広がっています。
「食べチョク」は、生産者から直で消費者に届けるオンライン直売所です。
中間業者を介さない販売方法なので、「新鮮でおいしい食材が届く」「市場に出回らない希少価値のある食材が出品されている」など、消費者にとってもメリットが大きい産直販売です。
スーパーで売られている食材では、「作ったのは誰か」知ることは難しく、消費者の声を生産者に届けることができませんでした。
「食べチョク」には消費者が生産者と直接やりとりできるツールが搭載されており、消費者が「美味しかった!」とお礼を言うことも可能です。
また生産者にとっては、直接消費者と接して販売する機会を設けられているため、こだわりの農法でつくられた食材の魅力を伝えたり、おすすめのレシピを紹介したり、コミュニケーションをとりながら栽培や飼育に取り組む楽しみがあります。
農業DX事例④農家向けの経営分析サービスの開発
農業DXは、農家の労働環境にも大きな変化をもたらします。
例えばハウス内で栽培を行っている農家は、ハウス内の環境を保つために、一日に何回もハウスに足を運びます。
そこでハウス内を快適に保つ環境制御システムを導入、気温の上昇や湿度などに合わた自動潅水や天窓の開閉が可能になり、作業時間の大幅な短縮を実現しました。
短縮できた時間を、誘引や葉かき、出荷調整作業などほかの作業に充てることができるようになり、労働時間の改善、収穫量の増加や品質向上へつながっています。
農業DX化をご検討の方はMabuhayTechへ
高齢化が進む農業はDXを導入することによって、大きなメリットが期待できます。
例えばロボットや自動運転機械の導入で、少人数でも大規模な農場運営が可能になったり、AIによるデータ収集や解析により、収穫量を増やしたりすることが可能です。
こうした農業DXは、今後日本の安定した食料供給を支える力となるでしょう。
また流通や消費に関するDXが進めば、生産者と消費者が直接「顔」をみてコミュニケーションをとったり、鮮度が高くておいしい食材をスピーディーに食卓へ届けることも可能です。
MabuhayTechでは、農業DXを進めるためのシステム開発を請け負っています。
現在日本では、システム開発を進めるIT人材が不足しており、DX化を進めたくてもできないといったことが起きています。
MabuhayTechはオフショア開発国として人気のあるフィリピンに拠点を置き、現地の優秀なITエンジニアを雇用してシステム開発やIT人材派遣を行っている会社です。
農業は市場の変化へ柔軟に対応していくことが重要で、小さなDXから始めていくのに適しています。
どのようなことができるのか?何から始めればいいのか?そんな悩みを抱いている方は、まずはMabuhayTechにご相談ください。
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多くの問題を抱える物流業界では、現在DX(デジタルトランスフォーメーション)を取り入れた改革が進められています。
今回の記事では、「物流DXとは」「物流DXの現状と課題」「物流DXによって実現できること」などについて詳しく解説していきます。
実際に、物流DXを導入した企業の取り組みについても紹介していますので、物流業界のDX化に興味がある人は参考にしてみてください。
物流業界の課題と向き合う「物流DX」とは?
物流DXとは、機械化・デジタル化を通じて、物流のこれまでのあり方を変革することを指します。
物流業界は今、いくつもの深刻な課題を抱えています。
EC市場が拡大を続けるなか、物流の必要性は年々高まっており、課題解決のためにDXの推進が求められているのです。
国土交通省では特に、「物流分野の機械化」と「物流のデジタル化」のふたつを物流DXの大きな目的として捉えています。
具体的には、トラックの隊列走行やドローン配送を取り入れたコストを抑制した自動化、伝票業務の電子化や配車管理のデジタル化などの業務の効率化があげられます。
物流業界で推進すべきDXの取り組みは、川上から川下までのオペレーション改善や働き方改革など、幅広く求められているのです。
物流DXの現状と課題
物流業界は、近年深刻な労働力不足となっています。
さらに新型コロナウイルスの感染拡大によるEC市場の急拡大もあり、宅配便の需要は右肩上がりです。
なぜ物流DXが急務となっているのか、それぞれの課題について解説していきます。
物流DXの現状と課題①トラックの積載効率の低下
EC市場の拡大による、個人宅への配送増加は、トラックの積載効率低下を招いています。
トラックには最大積載量が設定されていますが、最大積載量に対してどのくらいの荷物を運んだのかを算出したものが積載率です。
単純に、最大まで積めば100%、何も載せなければ0%となります。
ネット通販の普及により、小口の宅配貨物は1.5倍に増えました。
貨物数は増えているにもかかわらず、小口であるため積載効率は下がっており、2020年度の営業用トラックの積載率は、約38%にまで落ち込んでいます。
トラックの積載効率低下は、企業の利益減となるだけでなく、排気ガスの排出問題などにも影響を与えるため、なるべく最適化することが必要なのです。
物流DXの現状と課題②再配達による非効率化
個人宅への配送が増えたことで、再配達による業務効率の悪化が顕著になっています。
国土交通省のサンプル調査によると、2022年10月の宅配便再配達率は約11.8%、調査を開始した2017年の15.5%よりは減少しているものの、いまだ高い再配達率といえるでしょう。
CO2排出量の増加やドライバーの長時間労働など、再配達による非効率化は、物流業界の深刻な課題のひとつです。
物流DXの現状と課題③EC利用急増に伴う商品管理の複雑化
物流業界で急成長を遂げているEC物流は、数多くの課題を抱えていると言われています。
そのひとつが商品管理の複雑化です。
EC物流で扱うアイテムは数多く、倉庫内の管理スペースが細分化されます。
サイズやカラー展開が豊富なアイテムでは、ピッキング作業も難しくなり、手間やコスト増が深刻です。
また一般消費者向けのEC物流では、ひとつのミスが与える影響が大きくなってしまうといった課題もあります。
注文者に誤った商品が届いたり、あて先を間違えたことによる個人情報の流出などの問題も考えられ、より発送業務を慎重に進める必要があるのです。
物流DXの現状と課題④配送ドライバーなどの人手不足
物流業界では、配送ドライバーなどの人手不足に拍車がかかっています。
物流業界の労働時間は、全産業の平均労働時間より2割長く、年間賃金は全産業平均より1割~2割ほど低いのが現状です。
こうしたことから、ドライバーの職に就く若い世代の減少、現存しているドライバーの高年齢化が進んでいます。
また、働き方改革における時間外労働の問題、いわゆる「2024年問題」が与える影響は甚大です。
「2024年問題」とは、2024年4月から配送ドライバーの時間外労働の上限規制が設けられ、ドライバーの労働時間が短くなります。
今よりもっと人手不足が心配されており、「必要な時にモノが届かない」「宅配サービスの当日・翌日発送が難しくなる」「生鮮食材が手に入りにくくなる」など、今までの物流サービスが受けられなくなる可能性も指摘されています。
物流DXの現状と課題⑤燃料などのコスト高騰
近年、ガソリンなどの燃料価格が大幅に高騰しています。
燃料価格の高騰は、物流業界の経営悪化に直結します。
トラック運送業界では「燃料価格が1円上がると、業界全体で約150億円負担が増す」と言われており、近年における急激な燃料価格高騰は、かなり経営を圧迫しているのです。
物流DXによって実現できること
配送ドライバーなど人手不足、複雑な商品管理、非効率な再配達など、多くの課題が山積する物流業界ですが、DX化を実現することでどのような改善が期待できるのでしょうか。
具体的に解説していきます。
物流DXで実現①倉庫の空きスペース最適化
初めに、物流DXの導入によって倉庫管理の効率化が図れます。
今までは人の手によって在庫管理してきたものを、DXの導入によって一括管理が可能となり、空きスペースを最適化し、倉庫内の稼働率を上げることが可能です。
物流DXで実現②商品管理のデジタル化
商品管理のデジタル化は、入出庫作業や検品作業を短時間で行えるようになります。
バーコードやICタグによる在庫管理は、入力工数を減らすだけでなく、入力間違いなど人の手によるミスを減らすことにもつながります。
またDXで管理されたデータは、出荷時などにも活用が可能です。
自動認識技術「RFID」は、ICタグの情報を非接触で読み取り、集めたデータをクラウド上で管理・活用できるようになります。
物流DXで実現③業務の自動化
人手不足に悩む物流業界では、DX化することで業務を自動化することが可能です。
例えば、AGV(自動搬送ロボット)で倉庫内の商品移動することで、ピッキング業務の負担軽減を図れます。
ほかにも、従来は人の手によって配車業務を行っていましたが、受発注システムをクラウド上に構築し、配車業務を自動化することで、配車がスピーディーとなり、繁忙期のオーバーブッキング防止につなげられます。
物流DXで実現④顧客情報や配送情報のデータ化
顧客情報や配送情報のデータ化は、再配達削減に役立つデータです。
例えば、過去の配送履歴や顧客の不在情報をデータとして取り込めば、次回の配送時の再配達を避けるために役立てられます。
また発送時に顧客データを利用することで、誤発送防止につながり、第三者へ個人情報が洩れるのを防ぐことができます。
物流DXで実現⑤配送の効率化
物流DXは配送の効率化を図ることもできます。
多くの業界でAIやIoTなどデジタル技術が活用されていますが、物流業界でも利用可能です。
例えば、動態管理システムと配線管理システムを連携させることで、運送車両の現在地や配達状況を即座に確認することができ、管理者が速やかに配送ルートを指示することが可能になります。
またAIによるデータ分析を導入すれば、天候や工事・事故などによる道路情報に合わせた最適ルートを割り出し、効率よい配送につながります。
物流DXで実現⑥労働環境の改善
配送ドライバーや倉庫内作業員など、従業員の労働時間を可視化するシステムの導入は、労働環境の改善につなげられます。
システムの導入で、長時間労働や負荷が集中している従業員の把握などが可能になり、労働環境改善につなげることが可能です。
物流業界の課題解決・物流DXの事例
実際に物流DXを導入している企業を、事例を交えながら紹介していきます。
物流DX導入企業①株式会社日立物流
株式会社日立物流は、3PL(ロジスティクス機能を担う物流業務)を中心に成長を遂げている企業です。
顧客価値や社会価値につながる新しいビジネスモデルを、DXで創出しています。
具体的には、長時間労働や健康状態に問題のない場合でも起こり得る漫然運転を予防するシステム(「SSCV-Safety」)の開発・導入に取り組みました。
実際「SSCV-Safety」の導入により、漫然運転に起因する事故をゼロにし、重大な事故発生の一歩手前であるヒヤリハット件数も、94%減少という効果を上げています。
安全運転を徹底することで、エコドライブにつながり、燃費向上、車両整備費の削減など、コストダウンにもつながっています。
物流DX導入企業②日本郵船株式会社
日本郵船株式会社は、AIを用いて100隻を超える自動車専用の輸送船運航スケジュールを最適化し、安全で効率のよい船舶運航を実現させました。
具体的には、毎時の詳細な運航状況や燃費データを船上と陸上で共有し、最適な運航かつ省エネ運航に役立てています。
ほかにも船内作業における2,000ものチェック項目をデジタル化、タブレットに入力することで異常検知などを判断できるようにし、乗組員の負担軽減に努めています。
物流DX導入企業③SGホールディングス株式会社
SGホールディングス株式会社は、ベンチャー企業や異業種といったパートナーアライアンスと連携を図り、物流 × ITのシステム構築を行っています。
取り組みひとつ目は、宅配便では運べない大型荷物や特殊貨物の輸送など、荷物とドライバーをマッチングするTMSプラットフォームを構築し、あらゆる「運ぶ」の総合プロデュースを展開していくDXです。
次世代型大規模物流センター「Xフロンティア」では、自動棚搬送ロボットやロボットストレージシステムを導入、約50%の省人化を実現し、人手不足解消といった課題解決につなげています。
ほかにも、伝票情報デジタル化とAIによる配送ルート最適化は、倉庫内業務の効率化だけでなく、新人ドライバーの負担軽減やドライバー不足の解消が期待される取り組みです。
物流DX導入企業④ヤマトホールディングス株式会社
宅配大手のヤマト運輸を傘下に持つヤマトホールディングス株式会社は、DXを積極的に取り入れている企業です。
そのひとつが「ECエコシステムの確立」です。
ヤマト運輸はECサイトで商品を購入した際の個人宅配を多く取り扱っています。
そこで個人間取引の宅配サービス「EAZY」を導入し、購入者が受け取り方法を自由に選べるサービスを展開しています。
受け取り方法は「対面」のほか、「玄関前」「メーターボックス」「車庫」など置き配もあり、荷物が届く直前まで受け取り方法の変更が可能です。
利用者の受け取り要望に対応したDX化は、顧客満足度をアップさせるだけでなく、再配達などドライバーの負担軽減にもつながっています。
物流DX導入企業⑤日本通運株式会社
日本通運株式会社では、社内向け業務システムの開発・保守に着手し、手入力で行っていた業務日報の入力業務のデジタル化に成功しました。
従来、ドライバーの運転日報やアルバイトの勤務日報は、本人が紙に手書きで記入し、それを受け取った事務系社員がExcelに毎日手入力するといった作業が取られていました。
運転日報の受け取りが翌日になることも多く、月末〆作業では「間に合わない」「誤入力が増える」といったことが問題だったのです。
そこでAI-OCRによる自動読取を活用し、自分たちでデータ化する「DX Suite」を導入。
年間6万時間弱の事務作業を削減することができ、ヒューマンエラーによる入力ミスの低減、業務フローの見直しにつながりました。
物流DX化をご検討の方はMabuhayTechへ
多くの問題を抱える物流業界では、DX改革が急務となっています。
近年、EC市場は急成長しており、今後ますます物流の必要性は高まっていくことは確実です。
しかしながらドライバー不足、積載効率の低下、再配達による負担増など、目の前には課題が山積しています。
また、いわゆる「2024年問題」と言われる、配送ドライバー時間外労働の上限規制は、さらに事態を深刻化させていくと考えられています。
そこでDXを導入し、「倉庫の空きスペース最適化による倉庫稼働率のアップ」「商品管理のデジタル化」「業務の自動化」「配送の効率化」などを実現し、物流業界の課題解決や労働環境改善につなげていくことが求められているのです。
MabuhayTechでは、物流DXの取り組みサポートを行っています。
DXへの取り組みは、さまざまな業界で進められていますが、今の日本国内には圧倒的にデジタル人材が不足している現状です。
MabuhayTechは、オフショア開発国として成長著しいフィリピンに拠点を構える会社です。
フィリピンでは国を挙げてデジタル人材育成に取り組んでおり、優秀なITエンジニアがたくさんいます。
フィリピンの優秀なITエンジニアと日本企業を結び付け、日本でのDX推進を後押しするのが我々MabuhayTechの役目です。
2024年問題を抱える物流業界は、DX化が待ったなしの状況です。
今後、企業が生き残っていくためにも、ぜひ一度DXについてご相談ください。
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